new_page_84.htm「日の丸」「君が代」強制するな
党大阪市議団 市長、教育委に申し入れ
             
(しんぶん赤旗2000年2月16日)

  日本共産党大阪市議団は15日、磯村隆文市長と徳矢典子教育委員会委員長に、「市の公的行事や卒業式、入学式など教育現場で、『日の丸・君が代』の掲揚・斉唱を絶対に強制しないよう」強く申し入れました。
 申し入れは、姫野浄辰巳正夫矢達幸瀬戸一正渡司考一辻ひで子江川繁の各議員がおこない、大阪市側は比嘉昇市長室長、玉井由夫教育長、大西史郎総務局長ら7人が応対しました。
 国旗・国家法が試行されて初めての卒業式、入学式が目前に迫っているところからおこなわれたものです。
 姫野議員らは「日の丸」「君が代」は皇国史観の象徴であり、教育現場でやれという強制は、内心の自由、主権在民の憲法に反するもので、とうてい認められないと主張しました。
 教育長らは「学習指導要領にもとづき、粛々とおこなうもの。生徒を着席させることなど、周りの状況にそぐわないときは厳正に対処する」など、従来の態度をくりかえしました。
 議員らは「強制は戦前の管理教育のへの逆行であり、父母や子ども達の意見を尊重するよう」求めました。

2000年2月15日

 大阪市長 磯村 隆文 殿

                              日本共産党大阪市会議員団
                                   団長 姫野 浄

           「日の丸・君が代」についての申し入れ

 国旗・国歌法が施行されたもとでの、初めての卒業式・入学式が目前に迫っていおり、大阪市民のなかで、「日の丸・君が代」問題への関心があらためて高まっています。
 同法は、第1条で「日の丸」を国旗に、第2条で「君が代」を国歌と定めただけのものであり、尊重義務は規定されておりません。小渕首相も「今回の法制化にあたり、義務づけを行うことは考えておらず、国民の生活になんら影響や変化が生ずることにならない」(99年6月29日、衆議院本会議)と答弁しています。ところが政府は、法制化をテコに、国民と教育現場への強制をいちだんと強めています。
 「日の丸・君が代」は、主権在民の原則に反するとともに、日本の侵略戦争の歴史に重なるという重大な問題をかかえており、国民の間では、これを国旗・国歌とすることに賛否が分かれています。また昨年、国旗・国歌がどうあるべきかという真剣な国民的討論が、日本の政治の歴史のなかで初めてまきおこり、法制化の強行に反対する世論が大きく広がりました。
 こうしたなかで政府は、「十分に国民に理解されておらない」(99年7月30日、野中官房長官)と「日の丸・君が代」が定着していないことを認めざるをえなくなり、政府解釈にたてば、「君が代」とは天皇の国をたたえる歌詞となって憲法の主権在民の原則と両立せず、法制化にまったく道理がないことも明らかになりました。
国民と教育現場への押しつけ強化は、こうした国会論戦の到達点と憲法の原則、国民世論に逆行するものです。
 また、国旗・国歌が法制化されたとはいえ、それを強制することは、憲法第19条の思想・良心の自由、内心の自由への重大な侵害です。
 よって大阪市におかれては、市の公的行事や教育現場において、「日の丸・君が代」の掲揚・斉唱を絶対に強制しないよう、強く申し入れるものです。

                                          以 上

2000年2月15日
 大阪市教育委員会委員長 徳矢 典子 殿

                              日本共産党大阪市会議員団
                                   団長 姫野 浄

         「日の丸・君が代」についての申し入れ

 国旗・国歌法が施行されたもとでの、初めての卒業式・入学式が目前に迫ってい
ます。
 同法は、第1条で「日の丸」を国旗に、第2条で「君が代」を国歌と定めただけのものであり、尊重義務は規定されておりません。小渕首相も「今回の法制化にあたり、義務づけを行うことは考えておらず、国民の生活になんら影響や変化が生ずることにならない」(99年6月29日、衆議院本会議)と答弁しています。したがって、国民にも教育の現場にも強制されるべきものではありません。
 ところが政府・文部省は、卒業式や入学式での掲揚・斉唱の徹底など、法制化をテコに、教育現場への強制をいちだんと強めています。
 いうまでもなく、「日の丸・君が代」の押しつけは、憲法第19条が保障する思想・良心の自由、内心の自由を侵すものです。またもともと、国民の間では、「日の丸・君が代」を国旗・国歌とすることに賛否が分かれているうえ、国旗・国歌がどうあるべきかという真剣な国民的討論が、日本の政治の歴史のなかで初めてまきおこり、法制化の強行に反対する世論が大きく広がっていました。
 こうしたなかで政府は、「十分に国民に理解されておらない」(99年7月30日、野中官房長官)と「日の丸・君が代」が定着していないことを認めざるをえなくなり、政府解釈にたてば、「君が代」とは天皇の国をたたえる歌詞となって憲法の主権在民の原則と両立せず、法制化にまったく道理がないことも明らかになりました。
文部省の初等中等教育局長は、強制を伴うものは内心の自由にかかわると答弁し、内心を表明しない自由である沈黙の自由を認める答弁もおこなっています。
 教育現場への押しつけ強化は、こうした国会論戦の到達点と憲法の原則、国民世論に逆行するものであるとともに、学校での対立と混乱がいっそう拡大されます。また、サミット参加諸国で国旗・国歌を教育現場に強制している国は一つもなく、文部省のやり方は国際的に見ても異常といわざるをえません。
 よって大阪市教育委員会におかれては、卒業式、入学式など教育現場で、「日の丸・君が代」の掲揚・斉唱を絶対に強制しないよう、強く申し入れるものです。

                               以上