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同和事業などムダをはぶき

市民に負担を押し付けるな

下田敏人市会議員

2008年10月16日

16日、大阪市会市政改革特別委員会が開かれ、日本共産党の下田敏人議員が、市の財政問題で平松邦夫市長をただしました。

 まず下田議員は、外需だのみではなく内需拡大の方向でこそ家計がうるおい、その結果、地方自治体の税収も拡大することが明白になっている昨今の日本経済をとりまく状況を紹介。市民の暮らしを応援することに、大阪市は全力をつくすべきだと強調しました。

 そのうえで、下田議員は、大阪市の財政運営の基本的な方向として、市民サービスカットによる経費の削減ではなく、もっと他に削るところがあり、その代表的なものが同和事業だと指摘。人権博物館への補助金や人権協会への分担金は全額カットするべきだと力説しました。必要もないのに「解同」の言うまま長年に渡って買いあさり、現在、未利用になっている19万uもの膨大な土地についても言及し、2006年、7年の2年間でわずか1300uしか売却できていないときびしく批判。早期処分に全力をあげることが市の財政にも資するとのべました。

 また、下田議員は、1060億円もの巨費を投じて建設した夢咲トンネルについて、2010年からは毎年15億円以上も起債償還を迫られるうえ、換気装置など維持管理に3億円が必要になるにもかかわらず、通行は無料だと指摘。主に利用するのは大企業であり、料金をとるべきだと提案しました。

 さらに、下田議員は、法人市民税の税収が、ピーク時の1989年に2482億円だったのが、2008年(見込み)は1560億円と、1000億円近くも減収していることを明らかにし、その要因がこの間の大企業減税にあり、メガバンク10行は2007年度2兆9000億円の利益をあげながら、法人3税を1169億円しか納めず、その税負担率はわずか4%にすぎないと指摘。中でも、大阪市内に74店舗を擁する三菱東京UFJの場合、法人市民税の所得割はゼロだとのべ、国に強力に法改正を求めるべきだと強調しました。

 さいごに、下田議員は、さまざまに努力しても、なお、財源が不足する場合には、2008年度は2662億円あり、2013年度には4000億円を超える公債償還基金からの一時的な借り入れを視野に入れるべきだと平松市長に迫りました。市長は、「公債償還基金に頼ることのないように務めていく」などと答えました。