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清水議員、大阪市の「裏金」問題で質疑

根本にある不公正な同和事業を厳しく批判

清水ただし市会議員

2008年4月21日

 4月21日に開かれた大阪市会・文教経済委員協議会で、大阪市の不適正資金問題、いわゆる「裏金」について、集中審議されました。

 日本共産党の清水ただし市議は始めに、教育委員会学校保健担当が年度内に消化できなかった予算を業者に「預け」をしていた問題を取り上げ、「年度内に消化しきれなかった現金を業者に預け、架空の取引をでっちあげないと給食の安定的な供給ができなという教育委員会の理由は、決して正当化されるものではない。予備費も計上されており、市民の税金を不適正に扱うべきではなかった」と批判しました。

 続いて、矢田・浅香の資源再生共同作業場や、浪速区を中心とした工場アパートに関する不適正資金について質問に立った清水市議は、「これらの事業は、事業主自身が協同組合を形成し、高度化資金を返済するべき性質のものであった。にもかかわらず、同和対策事業として大阪市が事業主の代わりに高度化資金を借りて、市民の税金で償還してきたことが大問題だ」と、昭和52年の事業開始時に遡り、経済局の姿勢をただしました。担当課長が「同和対策特別措置法の趣旨にのっとって整備をすすめてきた」と答弁したことをうけて、清水市議は、「法律の趣旨に従った事業であれば、補助金が出ているはずだ。特別措置法には矢田・浅香のような共同作業場や、工場アパートに補助金を出す根拠は記されていない。つまり、大阪市独自の判断で、市民の税金をつぎ込んだ事業が破綻したのであり、それが大問題になっている」と、指摘しました。

 また、質疑の中で、大阪市が借りた高度化資金の総額が60億円を超え、2007年度末で24億5,200万円も残高があり、2007年度の家賃調停額が約2,500万円であることも判明しました。

 清水市議は「毎年の賃料収入のみで高度化資金を償還するとすれば240年もかかる。はじめから無理のある計画であった」と指摘し、日本共産党市会議員団が繰り返し見直しを求めてきたにもかかわらず改めなかった経済局に対し、これら事業を拡大してきたことについて反省を求めました。そして、工場アパートの家賃滞納を隠匿するために、共同作業場の委託料や、過年度分の家賃を充当し、議会に虚偽の報告をしてきたことについて、市民にどのように説明するのかをただしました。

 経済局の産業振興部長は、「市政への信頼を大きく失墜させ、市民や市会の皆様をはじめ、関係各方面の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしましたことに対し、心より深くお詫び申し上げます」と述べました。