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「大阪都」構想

区割り案絞り込めず

府市協議会の決定、先送り

山中智子市会議員

2014年1月17日

 大阪市を廃止し、特別区に分割する「大阪都」構想の四つの区割り案をめぐり、17日の府市特別区設置協議会で橋下徹市長らがもくろんでいた一つの案への絞り込みが実現せず、先送りされました。

 協議会では橋下氏が、今後の議論の対象を北区と中央区を分離したうえで、5区に再編する案(「試案3」)に絞り込むよう提案しました。ところが、「維新の会」が協力を期待していた公明党の委員が「会派としての意見の集約もしたい」と態度表明時期の延期を要望。31日の協議会で各会派の意見を表明することになりました。

 日本共産党の山中智子市議は協議会での意見表明で、「都」構想は「二重行政」を解消して莫大(ばくだい)な財源を生み出すといううたい文句が、絵空事だと判明するなど大義が崩れている上に、再編コストをまかなう市民サービスのカットなど百害あって一利なしだと強調。技術的にも事実上不可能なことが多く、区割りの絞り込み以前の問題になっていると指摘しました。

 協議会は橋下氏や松井一郎府知事の両氏と府市議員の計20人で構成。維新単独では過半数に届きません。公明党市議団は16日、市議会の自民党、民主系会派とともに反「都」構想の学者を招いて勉強会を開催していました。

(2014年1月18日付しんぶん赤旗)