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ずさんなアスベスト除去工事の是正を求める

建設港湾委員会で下田敏人議員が質疑

下田敏人市会議員

2007年3月12日

 下田敏人市会議員は陳情19号で西区長堀抽水所のずさんなアスベスト除去工事の是正を求め、陳情24号で雨水帯水池工事の強引な市の態度を批判、工事は一旦ストップし周辺住民の話し合いを行なえと強く求めました。

 大阪市建設港湾委員会で日本共産党の下田敏人市会議員は、陳情第19号「西区長堀通りの長堀抽水所内で起こったアスベスト飛散事故について徹底した調査と今後の万全対策を要求する陳情書」と陳情第24号「西区長堀通りテニスコート跡地の雨水汚水帯水池築造の中止を求める件についての陳情書」について質疑。まず陳情19号で市は、北堀江4丁目長堀抽水所でポンプ等の維持管理と一階の壁と天井にあるアスベスト含有吹付け材を除去する工事において大量の粉塵が発生し一階の運転監視室及び電気室の一部に漏れ出た件について、アスベスト含有吹き付け材除去後のアスベストを含まない下地を削る工事であった。その後、全作業を中止、アスベスト漏れがないか運転監視室、電気室や敷地境界など8ヶ所で濃度測定を行い飛散がなかった事を当日中に確認した。したがって市民や職員の健康への影響はない。粉塵が漏れ出した原因は、5箇所で隔離、密閉が不完全、また負圧除じん装置のフェルターのが根詰を起こし機能低下となった事であった。2月6日に調査結果のまとめを行い2月7日に報道機関や地元の皆様方に公表したと説明。

 下田議員は長堀抽水所の臭気対策工事の前段としてのアスベスト除去作業であるが、アスベスト除去作業空間内の測定結果は50本未満/gであった。環境基準は10本/gであり5倍の濃度である。今回、アスベスト除去後の工事だから大丈夫というが疑問が残る。事故後の大気調査が一番早い運転監視室で1時間40分後、敷地境界では3時間後の測定である。その間にアスベストが飛散していないという保証は無い。今度の調査は不十分だと指摘。漏れ出ていけないアスベストが5ヶ所から漏れていた事や負圧除じん装置の根詰りのチェックがなぜ出来ないのかと強く批判し今後の対策はどうするのか質問。

 市は、密閉が不十分な原因は開口部分が地下一階の天井にあり電気のケーブル等で非常に見にくく、地上部も鉄フタ等により開口部分が直接、現れていなかった。また負圧除じん装置は本市監督職員が巡回監視を行なっていたがフィルターの根詰まりが予想以上に早く進んためと説明。今後は工事前に煙を使い不備は無いか確認する。また負圧除じん装置は一台増設し作業空間の空気圧を低く維持する。さらに一時間毎に計器の目視、フィルターの状況や圧力を確認し記帳すると答弁。下田議員は長堀抽水所の臭気対策の工事及びアスベストの除去はきちっと遺漏なくやることを強く要望しました。

 次に、陳情第24号では市は、当施設は木津川の水質保全を目的に降雨初期の汚れを多く含む下水を一時的に貯留し降雨終了後、貯留した水を下水処理場に送水し処理するための施設で、工事に関しては昨年11月27日までに6回の地元説明会を行ないその後も昨年12月19日、本年2月27日に、地元説明会を開催し事業の必要性、工事の内容の説明を行なってきた。また地元地域振興町会と相談し地元代表13名、当局担当課と施工業者で「工事連絡会」を本年2月16日に設置した。今の雨水帯水池の工事は12月19日の説明会で説明した内容であり、また1月12日の広報や2月中旬の工事連絡会で説明して工事を進めていると説明。下田議員は、もともと木津川の水質は悪い言う状態ではない。平野川等に比べBOD濃度でみれば5分の1である。つまり急いでやらなければいけない状態ではないという事だ。ところが地元と合意がない雨水帯水池の準備工事をやり始めた。局は住民から求められた回答文書で、この工事は長堀抽水所の臭気対策に必要な資材置き場としての工事であると説明したが、実際は雨水帯水池の準備工事である。そのため住民45団体、5465名の署名が提出された。昨年の陳情審議の際、十分住民との話し合いを行い納得をもってと強調されたはずである。市は誠意をもった対応を全くしていない。環境に良い施設だと強調しても地元の納得が得られていないまま工事を進めるのは間違だ。工事は一時ストップし誠意をもった住民との話し合いをただちに行なえと強く求めました。