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地下鉄の安全対策と可動式ホーム柵設置の早期強化を

安達義孝市会議員

2008年9月30日

 日本共産党の安達義孝市会議員は9月30日の公営・準公営決算委員会で、地下鉄の安全と可動式ホーム柵設置について質問。市は地下鉄全駅で点字タイルや線状ブロックの整備、車両には車両連結面をカバーで被う転落防止装置や列車を停止させる非常停止合図装置の設置など、さらにお客様の多い時間帯は職員を配置し安全でスムーズな乗降等の確保、車イスや目の不自由なお客様には駅職員が声をかけるなど安全確保に務めている。可動柵設置は転落事故の防止対策として有効で重要な課題だと答弁しました。

 安達議員は転落防止に可動柵が最も有効と言っているが現実には進んでいない。特に利用者の多い御堂筋線は転落事故も多く必要性が高い。局内の検討委員会は結論をいつまでに出すのかと質問。市は既設線の可動柵設置には狭くなる通路部の対策、車両を定位置に停止させる方策など多くの課題があり、御堂筋線への可動柵導入は検討中であると答弁しました。

 安達議員は、検討中だと繰り返すだけで時期が明確にならない。その間にも事故は起きている。過去5年間の事故発生と時間帯はどうかと質問。市は平成15年〜19年度の線路部への転落件数は合計226件である。事故原因別の発生件数は、飲酒による酩酊者が122件で54%。目の不自由な方が9件で4%。体調不良やその他が95件で42%。事故発生時間帯は、初発〜7時の早朝20件。朝ラッシュ時の7時〜9時の2時間に25件。午前9時〜午後17時の昼間時に50件。夕方の17時〜19時のラッシュ時2時間に13件。19時〜21時までの夜間時に27件。21時以降〜終発まで91件であると答弁しました。

 安達議員は、毎年50件前後の事故が起き、今年8月末現在すでに20件も発生している。事故の多い時間帯は昼間時間帯と夜9時以降であり、職員配置が少ないときに事故が多くここ5年間、同じ推移だ。これは局が事故予防対策を真剣に実行してこなかった表れであり、可動柵設置の早期実施とともに、安全対策そのものを見直す必要性がある。交通局長は御堂筋線の可動柵設置をいつまでに行うのかと質問。局長は可動柵の必要性は認識しているが色んな課題について検討をしている最中なので今しばしの時間的ご猶予をいただきたいと答弁しました。

 安達議員は、時間的猶予と言っている間にも事故がおき人の命がうばわれていく、その事を真剣に考えないとダメだ。10年近くも議論し進んでいない。ここに交通局の姿勢がある。JR東日本や山手線では29年度までに設置をする方針を出して進めている。期日を明確にして取り組むことを強く求めたいと決意を迫りました。