title

 大阪市営地下鉄は約200億円の実質黒字

公営企業・準公営企業決算特別委員会でわたし考一議員が主張

わたし考一市会議員

2004年10月8日

10月8日大阪市会公営企業・準公営企業決算特別委員会が開かれ、日本共産党の渡司考一議員が大阪市営高速鉄道会計(地下鉄・ニュートラム)について質疑を行いました。

 2003年の同会計は国や市の利子補給的な「特別債元利償還補助金」を収入に計上し、近年でははじめて単年度黒字47億円を計上し、また未処理欠損金も前年度2、932億円から03年度末で1、137億円へといわゆる繰越の「見せかけの赤字」も激減したことが大きな特徴です。

 こうした会計上の処理は、日本共産党大阪市会議員団が永年にわたって主張し続けて来たことです。大阪市は今まで地下鉄の大幅な赤字を理由にホームの人減らしや、運賃の値上げなどを強行して来ましたが、渡司議員はこうしたやり方を強く批判し、サービスを切り下げて、フェスティバルゲートの損金処理に200億円もつぎこんだことは、市民から強い要望の出ている地下鉄ホーム柵の三路線分に相当するお金だと強調しました。

 また、同議員は大阪市交通局も参加した「公営地下鉄事業の経営健全化に関する研究報告書」に基づいて質疑を行いました。渡司議員は、同報告書の提言どおり分割交付された建設補助金を考慮し大阪市営地下鉄の会計を見直せば、未処理の欠損金はいくらになるか と質問。交通局経理課長は「分割交付された補助金841億円を同報告書どおり処理すると欠損金は296億円になる」と答弁しました。

 渡司議員はさらに同報告書が地下鉄のトンネルなどを実態に即して減価償却の年数を延長するよう求めていることを指摘し、同様の処理を行った場合の市営地下鉄の「減価償却費の過大計算」について質し、同経理課長は「460億円」になると答弁しました。渡司議員は、前出の報告書に基づき大阪市地下鉄会計を見直せば200億円ぐらいの実質黒字になると強調しました。

 なお、關淳一大阪市長はこうした会計処理のあり方に賛意を示しながらも、同様の処理については国などの指示を待つとの答弁にとどまりました。