此花区住民の会

安心して住める街に

高見重金属汚染でつどい

(しんぶん赤旗 2001年10月10日)

 大阪市此花区の「高見重金属汚染から健康と安全を守る住民の会」(佐古宗弘会長)は8日、高見公民館で畑明郎大阪市立大学教授を招いて「高見重金属汚染がよくわかるつどい」を開き、約60人が参加しました。
 此花区の高見フローラルタウンでは、公団予定地から環境基準値の440倍の鉛や280倍の水銀など重金属で汚染された土壌が発見され、さらに住宅地17カ所からも汚染が見つかりました。
 住民有志は9月9日に高見住民の会を結成。住宅地では表土10aの調査で終わるのではなく、大阪市と都市整備基盤公団に対して徹底した地下調査と対策を求める請願署名運動を開始しています。
 つどいでは畑教授が約1時間にわたって講演。全国各地に90万カ所の土壌汚染があるが、現在住んでいるところが汚染されているのは高見だけであり重大な問題。また重金属による健康被害や、土なめや土はこりの吸入などを長期間続けることで影響が出ること。アメリカでは所有者や原因者などに土壌浄化の責任を義務づける「スーパーファンド法」があること。日本の環境基準が大変ゆるいうえ、その基準を上回っている高見で「生活上は支障はない」などとは言えないと説明しました。
 日本共産党の瀬戸一正市議は、「表土10aより下の調査と対策をさせるとともに、今後汚染土壌の含有量の検査をさせることが大事だ。住民のみなさんと一緒に全力を尽くす」とのべました。
 参加者からは、飲み水は大丈夫か、妊婦への影響はどうか、土ほこり対策はどうしたらいいのかなどの質問とともに、きちんと対策をして住民が安心して住める街にしてほしいなどの要求が出ました。