此花区正連寺川

“臭いものにフタ”不安

ダイオキシン類汚染でシンポ

(しんぶん赤旗 2001年5月16日)

 阪神高速道路公団が高速道路建設のために、此花区の正蓮寺川の川底のPCB・ダイオキシン類まじりのヘドロを、現地でしゅんせつして脱水固
化し、再び川底に埋め戻ししようとしている問題で、此花区の住民運動団体「正蓮寺川区民の会」は13日、此花梅香殿大ホールでシンポジウムを開き、130人の住民が参加しました。
日本共産党の瀬戸一正大阪市議、公害測定研究会の久志本俊博さん、弁護士の池田直樹さんの3人が報告しました。
 瀬戸市議は「道路公団は住民の指摘で汚染ヘドロをダイオキシン類として扱わざるを得なくなり、調査や監視を追加した。しかしダイオキシン類を現地で脱水固化する処理方式は国が認証した技術でないばかりか、人家密集地を『最終処分場』にするのも例がないもの。全量撤去を真剣に検討するべきだ」と指摘しました。
 久志本さんは「川底のPCB汚染ヘドロはアメリカの例では10年以上かけて処理方法を調査している。正蓮寺川でも十分な時間をかける必要がある」とのべました。
 池田弁護士は「能勢町や橋本市のダイオキシン汚染問題の住民運動にかかわってきたが、いずれも行政と往民が対等の立易で協議会をつくり、無害化にする方法を模索している。正蓮寺川では無害化などまったくせずに土木工事の手法で言わば『臭いものにフタ』をしようとしている」などと報告しました。
 参加者からは、「永久に此花区を最終処分場にするのには大きな不安が残る」などの意見も出されました。