PCB処理施設

         報告・懇談会活発な質疑

せと市議が開催

 1月12日、瀬戸市議が此花区桜島の公民館で「関西電力のPCB混入絶縁油の処理施設建設問題」について報告・懇談会を開催したところ、町会役員さんなど世帯の一割近くの25五人が参加。活発な質疑がなされました。
 最初に、環境問題の専門家として日本科学者会議の長野晃さんが、「関電が桜島の石油タンクに10年間保存し、これから化学処理しようとしている絶縁油の中のPCBには、猛毒であるダイオキシン類が入っているのに、ダイオキシン類の調査や環境への影響予測もしていない」「ダイオキシン類はどのようにして人の体内に蓄積されるのか、どのような毒性なのか、どれほどの極微量が問題になるのか」などを、作成した資料もつかって講演しました。
 瀬戸市議は、日本共産党として12月25日に関西電力と大阪市に要求した具体的な項目について報告しました。「今でも石油タンクの空気穴から漏れ出しているPCBの中のダイオキシン類の量などを明らかにさせる」「ダイオキシン類のきちんとした環境影響評価をさせる」「石油タンクから漏れでないようにさせる」「化学処理施設の安全性についてもちゃんと説明をさせる」「ダイオキシン類の安全性が確認されるまでは関電は建設を強行するべきではない」「大阪市の甘い姿勢も大きな問題」などの報告に、参加者がメモをしたりうなずいたりする光景が見られました。
 懇談会では、「大阪市は関電処理施設の手続きは合法的なものだと説明しているがどうなのか」「関電は他に場所がないといっているが本当か」「こんなに住民に近いところでやるのはなぜか」など、質問が活発に出され、瀬戸議員が「大阪市は、関電のPCB処理施設は『大阪市環境アセス条約』の対象外と言っているが、ダイオキシン類汚染物の保管施設や化学処理施設は、アセス条例ができて以後の新しく出てきた問題であり、ダイオキシン類を法的に規制する法律も条例制定後につくられている。古い条例に適合するから調査しなくてもよいという大阪市の言い分はまったく筋が通らない」「現に東京電力は横浜市の指導のもとで、同様の絶縁油処理施設をダイオキシン類としてちゃんと環境アセスメントしている」「他に場所がないかどうか、関電は口頭説明だけで、資料を示していない」など、ていねいに日本共産党の調査結果を報告しました。また、今後の動きについても、瀬戸議員は、行政の内部からも「共産党の質問にちゃんと答えてからでないと、前へは進めないでしょう」という声が出されていることも報告しました。
 最後に瀬戸議員は、「日本共産党は、住民と環境の立場に立って、関電や大阪市に正式な回答を求め、その内容を住民に報告するなど、引き続き取り組みを強めます」と挨拶しました。