中村好男市議の逮捕問題で市議会が速やかに対応することを求める申し入れ

1999年6月29日

大阪市会議長 公原賢司殿

日本共産党大阪市会議員団
団長 姫野 浄

 周知のように、大阪市発注の公共工事の入札にからみ、生野区選出の無所属・中村好男市会議員と生野区の尾上工務店社長・尾上義則の両名が、偽計競争入札妨害の容疑で大阪府警に逮捕された。新聞報道によれば、市発注工事で落札するたびに、尾上社長から中村市議に金が渡ったと見られ、府警はあっせん収賄の容疑でも取り調べを進めている。
 また、23日の財政総務委員会でわが党委員が明らかにしたように、中村議員が建設業者の「二日会」顧問として、日常的に市の公共事業に介入していたと見られるだけでなく、中村議員の妻が代表を務める「春陽建設」なる会社をつくり、まったくのペーパーカンパニーであることにもかかわらず、指名業者に登録され、水道局の工事を772万円で受注していたのである。
 このように、入札業務など行政の執行をチェックする立場の議員が、不正入札のの当事者であったり、実質請負業者であったり、きわめて悪質な行為をおこなっていたのであり、市会議員としての資格はまったくない。しかも、大阪市会の権威を著しく傷つけ、市民の信頼を損なったことは重大であり、直ちに辞任するべきである。
 同時に今回の事件は、大阪市において政官業の癒着が表面化した事件として全面的な解明が求められるとともに、公正な入札業務がおこなわれるよう抜本的な改善策を持ち出すことが重要である。
 以上の立場からわが党議員団は、先日、貴職に対し、直ちに幹事長会議を招集してこの問題を討議し、議会としてきっぱりと中村議員の辞職を求めるよう申し入れをおこなったところであるが、事件の重要性に鑑み、改めて幹事長会議の速やかな開催を申し入れるとともに、全員協議会を開催するなど、議会としての厳正な究明の先頭に立たれるよう求めるものである。

以 上