自民・天野議長の入札妨害事件

核心は議会と行政と業界の癒着

  直ちに議会が真相解明を

　　　　　　              党市議団　関根幹事長がコメント

　　　　　　　　　　　　　     （しんぶん赤旗　2000年9月22日）

　日本共産党大阪市会議員団の関根信次幹事長は21日、入札妨害事件で自民党の天野一市議会議長が逮捕されたことについて、次のコメントを発表しました。　
　 昨年の中村好男元市議につづいて天野一自民党市議の入札妨害事件が発覚し、当人の逮捕と議会への捜査という事態になった。同議員が現職の大阪市会議長であることから、大阪市はもちろんのこと、大阪市会に取っても極めて深刻な事態である。
  今回の事件は、議員の立場を悪用して入札価額を入手し、これを特定業者に漏らすことで利得を得ようとした犯罪行為であり、事件の核心は議会と行政と業界の癒着にあることは明らかである。
議会と行政の癒着問題は、かつて「公金詐取事件」で問題になり、天野議員も「関係議員」として市民の批判の的になった。わが党はこの時、事件の徹底糾明と百条委員会の設置を提案したが、自民・公明など与党はわが党の質疑打ち切りを行い、百条委員会の設置提案をも多数で拒否してきた。与党の行為は、議会・行政の癒着体質を温存した点で重大な責任がある。更に与党は、今年度の議長選挙で、わが党の警告にもかかわらず天野氏を議長にかつぎ上げた責任も重大である。
　わが党は、直ちに天野議員が議長職と議員を辞任する事を議会の総意とするよう与党各派に申し入れをするとともに、直ちに議会が真相解明を行うことを呼びかけるものである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０００年９月２２日

各派幹事長殿

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本共産党大阪市会議員団
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　団長　姫野浄

　　　　　　天野一議員の議長・議員辞職勧告と真相究明に関する申し入れ

　　昨年７月、中村好男元議員につづいて、今回、天野一大阪市会議長の入札妨害事件が発覚し、警察当局による当人の逮捕と議会への強制捜査という由々しい事態になっています。現職議長が逮捕されるなどということは、本市会始まって以来のことであり、大阪市政にとって極めて深刻な問題です。
　今回の事件は、議員の立場を悪用して入札価額を入手し、これを特定業者に漏らすことで利得を得ようとした犯罪行為であり、事件の核心は議会と行政と業界の癒着にあることは明らかです。耐え難い不況で苦しむ市民からの厳しい批判は免れ得ないものです。
　大阪市会は、かつての「公金詐取事件」の発覚で、議員と行政との癒着が大問題となり、市民世論とマスコミから手厳しい指弾を受けました。天野議員も、「関係議員」として市民の批判の的になったことは記憶に新しいことです。
問題の「公金詐取事件」の際、わが党は本市会が市民の信頼を回復し、その付託にこたえるために、事件の徹底糾明と百条委員会の設置を提案してきました。しかし、与党各派がこれに応じなかったために、本質的な問題解決が先送りにされ、今回の事件の根源の一つを残してしまったのです。
　さらに、今年春の議長選挙でわが党が警告したにもかかわらず、自民、公明、民主の各党は、天野議員を推薦し、議長にしてしまったことも重大で、その責任を問われるのも当然です。
　以上の点を踏まえて、日本共産党大阪市会議員団は改めて与党各派にたいして次のことを申し入れるものです。
（１）　天野議員に議長職と議員をただちに辞任する事を求める決議を行うこと。
（２）　真相解明のために議会で徹底審議を進めること。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　        以上