title


 IR誘致リスクだらけ
大阪市議会
井上氏決算認定に反対

 

 大阪市議会本会議が8日開かれ、日本共産党の井上浩議員が2019年度公営・準公営企業会計の決算認定に反対する討論を行いました。各決算は共産党以外の賛成多数で認定されました。

 井上議員は、同決算に表れているのは、立ち止まることなく大型開発に前のめりに、相も変わらず民営化の路線を推進し、公的責任を大幅に後退させる姿だと批判しました。

 井上議員は、人工島・夢洲(ゆめしま)開発が港営事業会計に与える影響について、IR(カジノを含む統合型リゾート)構想が浮上する以前は埋め立てた土地を売却することで、港営会計は安定化を図る見通しを持っていたのに、IR構想の浮上で売却は見送られたと指摘。コロナ禍のもと、IR誘致が不成立となった場合、「資金不足に陥る可能性がある」と理事者が答えたことを紹介し、「夢洲は引き続き、廃棄物処分地、物流基地として活用するべきで、リスクだらけのIR誘致とそのための巨大開発は決して認められない」と主張しました。

 また、水道事業では、南海トラフ巨大地歴などに備えた管路の耐震化は急務の課題なのに、19年度末で耐震化率は30.8%と極端な遅れを指摘。下水温事業では、「下水道管渠(かんきょ)の法定耐用年数の50年を経過した老朽化の割合40%と東京都や他の政令市に比べ高く、老朽管対策は遅々として進んでいない」と批判しました。