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「わがままなんですよね」

(2014年6月13日付しんぶん赤旗・潮流)

 「わがままなんですよね」。大阪のある経営者はため息をつきます。「最初は私も期待したんですけどねえ」▼大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長のことです。「維新の会の説明を、何回聞いてもわからへん」と町会会長も首をかしげる「大阪都」構想。なぜ大阪市を解体する必要があるのか▼思いどおりにいかないと6億円もの血税をつかって「出直し選挙」。史上最低の投票率という形で市民にそっぽをむかれても、断念せず。こんどは「大阪都」構想の制度設計を議論する協議会から反対派を排除する委員の入れ替えに着手▼そこまでして、いったい何がやりたいのか。大阪府や市の権限、財源を「一人の指揮官」にゆだねて「関空リニア」など新たな大規模開発に投資を集中させようというもの。「カジノ」誘致にも熱心です▼市民の共有財産は投げ売りです。とにかく「なんでも民営化」。地下鉄・バスから幼稚園・保育園、水道まで「市」と名がつくものは、次々に売り払う計画です。「特区」構想では小中学校の「公設民営」計画まで▼国に改悪を迫りそれを待たずに独自方式ですすめてしまう。典型的なのが生活保護行政です。生活保護法では申請時での就労指導はできないのに、がん患者にまで「仕事先を変えて収入を増やせ」。15〜64歳の生活保護からの排除です。日本共産党の躍進で「安倍政権の暴走に痛打を与え、『維新の会』に『退場』の審判を下す」(党大阪府委員会アピール)。いっせい地方選が来春に迫っています。