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大阪市が実質義務化

学力テストの学校別成績公表

 大阪市教育委員会は8日、教育委員会会議を開き、小中学生を対象に実施している全国学力テストの学校別成績(平均正答率)を小規模校を除く全校で校長に公表させるとし、学校管理規則に明記する改定を行いました。規則に従わない場合、処分の対象となる可能性があるとしており、実質的な義務化です。

 市は、これまで市全体の平均正答率は公表してきましたが、学校別の公表は、保護者らでつくる各学校協議会の意見を聞いて校長が判断するとしていました。昨年度公表したの小学校8校、中学校11校の計19校で、教育委員から「少なすぎる」との意見が出されていました。

 会議では、「公表には賛成だが、ここまで規則で縛ることは非常に疑問」との意見もありましたが、5人中4人の賛成で規則に盛り込まれました。

 学校間競争を激化させる学校選択制の導入をすすめる橋下徹市長は同日、記者団に「学校選択の一つの要素」として評価しました。

 文部科学省は、序列化や過度な競争を招くとして実施要領で市町村教育委員会による学校別成績の公表を禁止していますが、学校が自校の結果を公表するのはそれぞれの判断だとしています。同省によると、大阪市教委のように規則に公表を明記したケースは「聞いたことがない」とし、「強制になれば実施要領に逸脱する可能性がある」としています。

(2013年10月9日付しんぶん赤旗)