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大阪市 教育への関与強化

教育委員会検討プロジェクトチームが初会合


 大阪市立桜宮高校の体罰問題をめぐり橋下徹大阪市長は6日、教育委員会のあり方を見直し、2014年度の組織改編に反映させるとして市長部局のメンバーらによる「教育委員会のあり方検討プロジェクトチーム」の初会合を開きました。

 橋下市長は、「学校を所管する教育委員会がいまの指導部の体制でガバナンス(支配・統治)をきかせることができるか疑問」とし、市教委事務局(指導主事)が学校を「指導・助言する」という点や校長に人事権、予算権がないことを問題視。プロジェクトチームに市長部局のほか公募区長2人(鶴見区、都島区)をあて「行政のプロの視点で検証してもらいたい」と述べました。教育委員会の組織・運営、市長・区長と教育委員会との関係などを検討し、「現行制度のもとでの対応策」を今夏までにまとめ、提言するとしています。

 橋下市長はまた15日開会の2月市議会に、体罰やいじめ問題などで市長の調査権を認める条例案を提出するとしており、教育行政への関与を強化しようとしています。

 山口隆大阪教育文化センター事務局次長は、「教育行政は一般行政から独立した機関にもかかわらず、橋下市長は一般行政と教育行政の区別を混同している」と指摘し、「地方教育行政法では教育行政と学校は指導・助言の関係とされ、指揮命令や統治ではありません。一般行政が条例で調査権を決めることも不当」と批判。「改悪教育基本法でも、『教育は、不当な支配に服することなく』としています。教育委員会の民主的改革こそ必要です」と話しています。

(2013年2月7日付しんぶん赤旗)