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大阪市教委に体罰根絶へ会が要請

生徒・保護者の声聞いて


 大阪市立桜宮高校の生徒が体罰を受け自殺した問題で、同校の保護者、生徒、卒業生、弁護士らでつくる「桜宮高校から体罰をなくし、改革をすすめる会」(すすめる会)が30日、市教育委員会に対して、体罰をなくす取り組みに生徒や保護者らとともに取り組むことなどを要請しました。

 保護者や生徒らが主体的に考え、行動し、体罰をなくす改革をすすめる先頭に立とうと、27日に170人を超える参加者で会を結成(前名称は「桜宮高校から体罰をなくし、文武に花咲く桜宮高校を再構築する会」)。連日議論を重ねてきました。

 要請では、仮代表の伊賀興一弁護士が、今回の悲劇を繰り返さないために、教委、教職員、生徒と保護者が力を合わせる必要があるにもかかわらず、生徒や保護者の意見を聞く場すら設けられないまま、入試のあり方などが決められていると指摘。「問題をあいまいにして、ただ鎮静化すればいいなどという保護者は一人もいない。桜宮高校で体罰をなくす取り組みを成功させ、全国に先駆けた結果を出すことが、亡くなった生徒さんへの追悼でもあり責任です」と述べました。

 具体的な要請事項としては、保護者、生徒とともに体罰をなくす取り組みをどう進めるのか市教委に見解の表明を求めました。また、生徒や保護者に対する心ないバッシングは、学校関係者すべてが加害者であるかのように扱うもので、改革議論をオープンにしていないことから生じていると指摘。生徒の安全を確保するとともに、取り組みが世間に理解と支援を得るよう手を打つべきだと求めました。

 改革に合理的関連性がないクラブ活動の停止措置解除を求め、「教員総入れ替え」は改革の障害であり、教員は改革の中で責任を果たすべきだとしました。

 要請事項には2月4日までの回答を求めています。


 生徒は知らない人からバッシング

 保護者ら切実な思い
 

 「子どもたちは十分に命の重さを理解しています」―。30日、「すすめる会」が大阪市役所内で開いた記者会見では、桜宮高校の保護者らが切実な思いを訴えました。

 ある父親は、亡くなった生徒とクラスメートだった息子は、毎日耐えていると話しました。「自分の仲間が亡くなり、学校が批判され、市長が毎日のようにメディアで学校をけなす。生徒は知らない人からバッシングを受け、制服や学校の名前の付いた一切のものを持ち歩くことすらできない。私たちの子どもは犯罪者ですか」―。男性の訴えに、保護者たちの中から押し殺した泣き声が響きました。

 男性は「子どもたちは、みんな自分たちが声を聞いてやれなかったと悔しがっている。彼らはこれから(生徒が亡くなった)12月23日になったら、一生その悔しさ、悲しさを思いだすんです。なぜ市長は生徒たちに一言でも頑張れと言ってやれないのか」と続けました。

 保護者らは、「これまでは私たちが声を上げる場もなかった」、「先生を全部入れ替えて済む問題じゃない。体罰をしなかった先生だっている。今の先生と生徒たちが力を合わせて改革していくのが本当の改革」、「教委も変わろうと思うのならば、生徒や保護者との懇談の場を設けてほしい」と口々に訴えました。

(2013年1月31日付しんぶん赤旗)