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大阪・桜宮高体育科入試を中止

橋下市長に生徒ら抗議、“受験の機会奪うな”


 大阪市立桜宮高校生徒の体罰自殺をめぐって橋下徹大阪市長が体育系2科の入試中止を強く要求していた問題で、市教育委員会は21日、臨時会議を開き、体育系2科の募集を停止し、普通科で入試を実施することを多数決で決定しました。新たに普通科となる120人は、従来ある普通科(160人)と分け、受験科目や学区などの募集要項について体育2科のものを引き継ぐとしました。橋下市長の暴言や強硬姿勢に、批判の声が急速に広がり、保護者や、法曹、労働、女性団体などが緊急に市役所前にかけつけて集会を開くなど、終日行動をくり広げました。


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(写真)桜宮高入試実施を求める緊急集会=21日午後5時すぎ、大阪市役所前

「意見聞いて」

 この日午前、橋下徹大阪市長は、同校を訪れ、自身が市教育委員会に要求している体育系2科の入試中止について、全校生徒に説明しました。

 市教委によると、市長の説明を受けて、2人の女子生徒から「体育科を続けた状態でいろんなことを考えていきたい」「(受験生にとって)一度しかない受験の機会を奪ってほしくない」との意見が出されたといいます。

 最初の説明と生徒への答えで市長の発言は約1時間に及びましたが、生徒の発言時間は15分にも満たなかったといいます。

 最初に、橋下市長が「長い人生、立ち止まって考えないといけないことがある」などと述べ、入試中止の必要性を強調しました。

 これに対し、生徒の一人は「私たちは桜宮高校のことを真剣に考えています。私たちの意見を十分に聞いてほしいし、取り入れてほしい」と要望。体育科を続けながら問題を考えたいという気持ちを語ったといいます。

 もう一人の生徒も橋下市長の一連の発言について「苦しんでいる人もいる」と指摘。「人生は長いかもしれないけど、今はかえってこない」と入試の実施を求め、「私たちを守ってくれるのはおとなです。守ってほしい」と訴えたといいます。

(2013年1月22日付しんぶん赤旗)