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大阪市、「敬老パス」の有料化等見送り

「現行通り継続を」の市民の声、市政を動かす

 

 市長、助役らで構成する大阪市の「都市経営会議」が25日開かれ、70歳以上の市民が無料で地下鉄・市バス・ニュートラムを利用できる「敬老優待乗車証(敬老パス)」など、7つの市民サービス(別表)を、2005年度も継続することを確認しました。

 同市財政局は昨年12月、「大阪市財政構造の改革に向けて ─ 具体的な取り組み内容とその工程」を発表。市の財政危機のもとで、2008年度に1200億円の収支不足におちいるとし、市民福祉の総切り下げを提案していました。都市経営会議は25日の会議で、この財政局の提案を論議。「(敬老パスなど市民サービスの)あり方について、引き続き十分な検討を重ねるべきである」との結論を出しました。

 昨年秋、「大阪市敬老パスを守る連絡会」が結成され、12月市会には、約8万の請願署名が提出されるなど、広範な市民、老人会や団体から、何としても今のままで継続してほしいという世論と運動が広がっていました。日本共産党大阪市会議員団も議会で請願採択を主張。関市長にも申し入れをおこないました。市当局もこうした動きを無視できなくなったものです。

ただ、「これらの項目については、平成17年度予算計上においては現行どおりとすることにした」とのべており、市民サービス切り捨ての方向をあきらめたわけではなく、新聞も「(市は)来年度以降、改めて市民サービスの廃止や見直しを検討する」(26日付{朝日})と書いており、運動の引き続く広がりが求められています。

 

2005年度継続 2004年度予算額
上下水道料金福祉措置生活保護世帯 億円
上下水道料金福祉措置(高齢者障害者世帯など) 36億円
市営交通料金福祉措置生活保護世帯 億円
敬老優待乗車証敬老パス) 81億円

高校生奨学金

億円
児童いきいき放課後事業 38億円
幼稚園就園援助費 20億円