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日本共産党大阪市会議員団

大阪市立大学の2部の存続を申し入れ

日本共産党大阪市会議員団は1月13日、大阪市立大学の理事長兼学長・金児曉嗣氏らと懇談し、市大2部の存続を申し入れました。

 申し入れには、わたし考一、北山良三、矢達幸、稲森豊、江川繁、上野とき子、尾上康雄、安達義孝、井上浩の9人の議員が参加しました。

 わたし議員は、「志願者数の減少」を理由にしているが、多くの私立大学では定数割れも生じるようになっており、市立大学第2部への入学を希望している青年は少なくないこと、「有職率の低下」も廃止の理由にされているが、10代後半から20代前半の青年の中では非正規雇用が激増しており、多くの学生が働いていること、雇用問題がいっそう深刻になっているなか、学費が安く働きながら学ぶことができる2部の存在意義はけっして失われていないことなどを指摘。重要な意義を持つ2部を廃止することは、大学にとっても大阪市にとっても大きな損失であり、学生と市民の意見を聞くべきだと強調しました。

金児氏は、勤労青年に高等教育の機会を提供し、第1部と同一原則のもとでの教育を基本理念としてきたが、その理念とのかい離が生じているなどとのべました。

各議員も、2部存続の重要性をこもごも指摘。わたし議員は、昨年12月の市議会財政総務委員会で2部存続を求める陳情が議論され、共産党以外の議員からも拙速に廃止するべきではないという意見が共通して出されたことを紹介。こうした議論も踏まえた対応を改めて求めました。


 公立大学法人大阪市立大学 

理事長兼学長  金児 曉嗣 様

2009年1月13日  

日本共産党大阪市会議員団

団長  下田 敏人

 大阪市立大学第2部の存続を求める申し入れ

大阪市立大学は、1880年設立の大阪商業講習所を起源として、130年近い歴史を誇り、8学部と大学院10研究科を有するわが国最大の公立大学に発展しています。その歴史と伝統を受け継ぎ、理事長を先頭に、教職員の皆さんが、地域社会と国際社会の発展に寄与する大阪市民の誇りとなる大学づくりをめざし、邁進しておられることに敬意を表します。

さて、第2部は、大阪市立大学の重要な構成部分であるとともに、国公立大学の貴重な夜間学部です。1950年に開設され、大阪市内だけではなく、全国の勤労青年に高等教育の機会を提供し、第1部と同一原則のもとでの教育を基本理念とし、幾多の有為の人材を輩出してきたことは周知の事実です。現在も、4学部に988人の学生が学んでいます。

その第2部が、「志願者数の減少」などを理由に、2010年度から学生の募集を停止し、在籍者が卒業すれば廃止をするとされています。しかし、今年度も、受験倍率は6.5倍にもなっており、多くの青年が大阪市立大学第2部への入学を希望しながら、希望を果たせないでいるのです。

また、「有職率の低下」も廃止の理由にされていますが、学生グループが実施したアンケートでは、8割の学生が働いているのです。

しかも、大学の調査によっても、所得が400万円以下の世帯の学生は、1部で15%、2部で35%となっています。「ネットカフェ難民」など、貧困と格差の広がりがますます深刻になっている中、学費が安く、働きながら学ぶことができる第2部の存在意義はけっして失われておりません。

このように重要な意義を持つ第2部を廃止することは、大学にとっても、大阪市にとっても、大きな損失です。

よって、第2部を引き続き、存続されるよう、強く申し入れるものです。

 

以上