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市議団の実績

「地下鉄・バスの民営化手続きに関する条例案」

に対する山中議員の反対討論(要旨)

山中智子市会議員

2015年10月23日

写真 私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、議案第251号並びに、議案第252号に反対の討論を行います。

 本両条例案は、地下鉄、市バスの民営化に際しての、その基本方針等を地方自治法96条第2項の規定に基づく議会の議決事項とするものです。その狙いは、行き詰まりを見せている民営化計画を何が何でも前に進めるべく、本条例案に続く第二弾として、民営化基本方針を過半数の賛成で可決・成立できるようにするなど、文字通り民営化推進のテコにしようとするものにほかなりません。

 わが党は、市民の足の利便をはかり、住み良く、バランスのとれた、活気のある街づくりを進める立場から、一貫して交通事業の民営化には異を唱えてまいりましたし、現状においてもその考えにいささかの変更もありません。

 ですから、たとえ本両条例案は形式的な手続き条例である、と説明されても、容認することなど出来るはずがありません。

 以下、具体に指摘いたします。

 第一は、議会として委員会等で、長時間の議論の末、幾度もの継続審議を経て、2回に渡って交通事業の廃止条例案、すなわち民営化を否決しているという事です。

 市民の負託を受けた行政のチェック機関であり、意思決定機関である議会が、一度ならず二度までも否決した重みというものを、市長並びに交通局は厳粛かつ真摯に受け止めるべきです。

 第二に指摘したいのは、これまでの審議の中で、民営化に伴う様々な懸念について各会派から、縷々議論がなされてきたわけですが、肝心な事は何一つ払拭されていないと言っても過言ではないという事です。

 条例路線の位置づけのなくなる8号線など交通ネットワークの充実はどうなるのか、可動式ホーム柵は御堂筋線の2駅でストップしたままであるなど、安全対策はどうなるのか。さらに、削りに削られているバス路線について、元に戻して欲しいとの声が渦巻いているにも関わらず、現在の87系統すら守られる保証のないこと、バスの債務の解消等についても、頑として地下鉄からの支援を拒んでいること、などなど枚挙にいとまがありません。

 以上、民営化ありきで前のめりになるのではなく、市民や議会の意のあるところを、一つひとつくみ取って、その懸念の解消につとめることこそ先決であると申し上げ、討論といたします。