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市議団の実績

大阪市会本会議 平松市長に対する

下田議員の一般質問

下田敏人市会議員

2008年1月9日

  私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、当面する施策等について、平松市長に質問したいと思います。

 市長は、暮れの所信表明の中で、「これまでの市政は、助役から市長へというパターンが続いてきた。そのため、『官』と『民』の壁を取り払い、何とか市政を変えてほしいという市民の願いは切実であり、一民間人である自分を市長に押し上げた」と言われました。

 しかし、市民が変えてほしいと求めたのは、果たして、単に、『官』と『民』の壁を取り払うということだったんでありましょうか。そうではありませんね。

 いったい、今度の選挙で、市民の下した審判とは何だったのか。それは、事前のマスコミの世論調査でも、市政の見直しを求める内の38%が大型開発であり、10%が同和行政であって、そして、実行してほしいことの一番が医療や福祉の充実で、71%を占めていたことからも明らかだと思います。

 これまでのムダな大型開発と乱脈な同和行政を優先にする一方、市民にはそれによる財政破綻のツケを押し付けて、くらし、福祉、教育の予算を切り捨ててきた、市民不在のオール与党市政にノーの答えをつきつけた、こういうことではないでしょうか。そうして、くらし、営業を守ってほしいというまさに、ここにこそ、今度の選挙で示された「民意」というものがあるのでありまして、平松市長に求められているのは、この民意に基づく市政の転換に他なりません。すなわち、住民の福祉の増進につとめるという地方自治体本来の役割を発揮するあたり前の市政を構築することであり、これこそ真の改革だと思います。そういう点で、はや、市民の願いに叶ういくつかの公約を投げ捨てようとしていることは、きわめて遺憾であります。市長、あなたには市民の期待に応えて、公約を誠実に実行する責任があるということを肝に銘じて市政運営にあたるべきであります。

 以下こういう立場で重点的に質問したいと思います。

 

 第一は、市民のくらし、福祉、教育を優先にし、行政の責任をしっかりと果たすことであります。中でも、国保の減免措置、子どもの医療費助成の拡充、中学校給食実施などは、市民の強い願いであり、市長の公約でもあります。当然前に進めるべきであります。

 

 まず、高すぎる国保料の軽減措置を講ずることについてであります。

 大阪市の国民健康保険料は、とうに負担の限界を超えているにもかかわらず、毎年のように値上げされて、それが更なる滞納を生んで、国保財政を圧迫するという悪循環に陥っております。昨年も、4.5%もの値上げが強行されて、問い合わせや苦情で、6月には、各区役所に10万もの市民が押しかけました。対応する職員も本当に大変であります。なぜこんなひどいことになったのか。それは、国保財政に責任を負うべき国が、国庫負担率を引き下げた上に、収納率の低さなどを理由に、ペナルティまで課して、大阪市に対する調整交付金をこの5年間だけで、120億円もカットしてきたからであります。

 したがって、国保財政を改善し、払える国保料にするためには、カットされた国庫負担金を元に戻させると共に、理不尽なペナルティをやめさせることが必要であります。市長、国に強く求めるべきです。答弁を求めます。

 

同時に、一般会計からの繰入金を、当面、最高時まで増額することであります。確かに、これまで、多額の一般会計繰入金を国保財政に投入してきました。しかし、何と言っても、100万人を超す市民が加入しているのでありまして、そして、依然として厳しい財政状況が続いていることを考慮すれば、尚、一般会計側の努力が求められてしかるべきだと思います。しかも、増え続けているはずの一般会計繰入金が、2002年度、実質386億円をピークに、2007年度は332億円と54億円も減っているのであります。元に戻して当然ではありませんか。明確な答弁を求めます。

 

 又、許しがたいのは、滞納を理由にした保険証の取り上げである資格証の発行が、既に、9300件を超えていることであります。そして、短期保険証に至っては、31000件を超えているのであります。これで、どうして、市民の健康を守ることができますか。弱者の立場に立つと繰り返し表明してきた市長として、ただちに廃止に踏み切るべきです。合わせて答弁を求めます。

 

 次は、全国ワーストワン、744人もの保育所待機児の解消をはかることについてであります。

 今日、少子化対策、喫緊の課題であることは言うまでもありません。こういう中で、誰もが安心して子どもを産み、育てることのできる環境を整えることは、急務中の急務であると思います。しかるに、本市においては、その一環である保育所が、入所できない乳幼児、いわゆる待機児が全国ワーストワンを記録するなど、充足していないのであります。

 市長は、待機児を完全解消すると表明されましたが、どのようにするつもりですか。園庭もないマンションの一室等の利用で、お茶をにごそうとしているのではありませんか。遊休市有地等を活用した保育所こそ建設すべきです。答弁を求めます。

 

又。これまで、大阪市は、毎年4ヶ所、5ヶ所の市立保育所を丸ごと民間の法人に委託するという無責任なことを繰り返してきました。保護者にしてみれば、突然、保育所の運営主体が変わり、保育士も大半入れ替わることになる訳で、納得できないとして、訴訟に踏み切るところが出てくるのも、無理からぬことであります。もうこれ以上の民間まる投げはやめ、保育における行政の責任をしっかり果たすべきです。答弁を求めます。

 

 又、少子化対策として重要な意味を持つのが、お子達の医療費の助成制度の拡充であります。

 周知のように、東京都などでは、23区中22区で、既に、中学校卒業まで、所得制限なし、入院、通院とも医療費の無料化が実施されるなど、義務教育終了までの子どもの医療費助成を進めることは、今や、時代の流れとなっております。ところが、本市においては、通院は小学校就学前までで、入院のみ小学校3年生まで、しかも、所得制限、一部負担金ありというお粗末ぶりであります。こういう中で、市長は中学校卒業まで実施するよう前向きに検討すると公約しているのでありまして、多くの市民が期待をしているところであります。どのようにして、前に進めるのか、お答えいただきたいと思います。

 

 さて、子どもの健全な発達のために欠くことのできないものの一つが、中学校給食だと思います。

学校給食法第4条では、「義務教育諸学校の設置者は、当該諸学校において学校給食が実施されるように努めなければならない」とうたっております。そうして、東京23区では、399の全中学校で完全給食を実施するなど、全国74.4%の中学校が既に完全給食を行っているのであります。どこも、財政のきびしい中で、未来を担う子どもの成長のために、精一杯、努力しているのであります。大阪市でできないはずはありません。

言うまでもなく、給食は単なる欠食対策ではないのでありまして、栄養摂取にも配慮すると共に、何よりも、教育の一環なのであります。しかるに、市長は、早や自らの公約を投げ捨てて、これまで実施してきた12校すら廃止して、家庭からの弁当持参と業者の弁当との選択制にする、まさに、業者弁当を給食と偽って実施しようとしているのであります。とんでもありません。中学校完全給食にこそ踏み出すべきです。答弁を求めます。

 

又、市長は、暮れの所信表明の中で、これまでの市政改革マニフェストについて、「市民の目線から見直しを加える」と言われました。

私共、その姿勢は大いに多とするものでありますが、本当に手直しをする決意がおありなら、市政改革マニフェストによって打ち切られた重度障害者見舞金を、真っ先に、復活させるべきではありませんか。

重度障害者見舞金は、言うまでもなく、障害1級の人には年1万円、2級の人には8千円、少ないけれどもがんばってほしいという意味で支給していたものでありまして、該当する皆さんも、年に一度のことであり、生活にどうのということはないけれども、行政のその姿勢がありがたかったのにと、おっしゃっておられるのであります。

総額にして、4億円程度でありました。市政改革マニフェストは、このようなものまで、バッサリとカットしたのであります。まさに、「市民の目線」から大きくずれているのではないでしょうか。見直しを強く求めるものであります。答弁願います。

 

今一つ、「市民の目線」「弱者の立場」で見直すべきは、生活保護世帯に対する夏期・歳末見舞金や交通費の割引、上下水道料金の減免を全廃したことであります。

夏期見舞金は、1世帯3900円に、一人ふえるごとに1600円プラス、歳末見舞金は世帯4200円に一人ふえるごとに1900円プラスしていたも

のであります。交通費は、年7320円、交通局に健福局から交付して、割引をしていたのでありまして、上下水道料金は、基本料金、月1576円減免されていたのであります。これが、ここ1、2年、ないし、3年近くの間に全廃されたのであります。本当にひどいものでありますが、みんな、生活保護基準が上がったとか、扶助費の中に入っているとか、理由にならない理由がつけられたのであります。

 しかし、元々、引き上げられたとする保護基準額が、憲法25条で保障された水準だったのでありましょうか。しかも、ここ数年、弱肉強食の「構造改革」の下で、毎年のように保護基準額が切り下げられてきたのが実相ではありませんか。

その上、老齢加算や母子加算のカットであります。およそ、経済大国とか先進国とか言えたものではありません。こういう中で、例え、国が悪い政治を行っても、その防波堤の役割を果たすのが地方自治体ではありませんか。追いうちをかけるようなことをしてどうするのかと言いたいのであります。特に、上下水道料金の減免廃止は、許しがたいものであります。高齢者世帯に等しく適用されている減免制度が、こと、生保高齢者世帯には、全く適用されないのであります。まさに、「市民の目線」に立って、見直しを行うべきです。答弁を求めます。

 

又、今度の選挙の最大の争点の一つは、バス、地下鉄の経営形態の見直し問題でありました。

関西財界が執拗に求めたのは、言うまでもありません。昭和8年以来、市民の税金と利用者の料金とで営々と築きあげ、営業キロ138km、毎日236万人もの乗客をお運びし、平成18年度211億円の利益を出すまでになってきた地下鉄の民営化でありました。そして、その一方で、営業の苦しいバスは、今まで通り公営で、更に、赤字幅の大きい路線から切り縮めて、高齢者など市民の足を奪うというものでありました。

このような身勝手きわまりないこと、市民が認めるはずもなく、それは、地下鉄民営化ノーという形で市長選の結果に示されました。

平松市長も、「経営形態について拙速に判断する前に、公営企業の下で、経営改善につとめ、環境への負荷、高齢社会における市民の足の確保などの観点から、地下鉄、バスの利用拡大を目指す」と表明されました。およそ、もっともなことだと思いますが、しかし、それが本当なら、バス車両を次々と減らして、今年度も、845両から785両に60両も減らすなどということはやめるべきではありませんか。そうして、今後とも、バス、地下鉄とも公営事業として、しっかりと守っていくと同時に、地下鉄からのバスへの支援策を講じて、市民の足を確保するべきです。合わせて答弁を求めます。

 

 第二は、ムダな開発にストップをかけ、環境にやさしい身近な公共投資を優先させることであります。

 ムダな開発の最たるもの、夢洲のスーパー中枢港湾づくりであります。

 港湾局は、国の言いなりになって、船舶の大型化に備え、かつ、国際競争力をつけるためと称して、夢洲に220億円もの巨費を投じて、水深16m、岸壁延長400m、奥行500mの大水深高規格のコンテナ埠頭、C12の建設を推進しております。

 これが、いかにムダな投資であるか、既に、答えは出ていると思います。大きく立派な港をつくれば船が入ってくる、これが全くの幻想であることは、250億円もかけて建設した夢洲C10に、今だに週2便、それもたかだか1万t内外の船しか入っていないということからも明らかであります。しかも、ここ10年程の推移を見ても、5万t以上の大型船は、2000年に362隻であったものが、2006年は336隻と、増えるどころか逆に減っているのであります。そうして、2006年、輸出コンテナ貨物の内、中国香港向けが40%、輸入では66.4%を占めるまでに拡大していることではっきりするように、入港コンテナ船の66.6%が対中国等の、3000t以上1万t未満の比較的小型の船舶であって、このクラスが増え続けているのであります。したがって、5万t以上の大型船舶を対象とする大水深コンテナ埠頭はこれ以上必要ありません。

 同時に、スーパー中枢港湾は、夢洲のC10、11、これから建設するC12の三バースを国有化して、岸壁使用料を徴収しないことを前提とします。その上、南港R岸壁がフェリー化されれば、更に、公債償還財源が減って、ただでさえ厳しい財政が一層悪化するではありませんか。スーパー中枢港湾づくりは中止すべきです。

又、新人工島建設計画は、既に、破綻しております。浚渫土砂等を埋めて造成した土地を売却して、護岸等の建設費に充てるというこれまでの資金スキームが成り立たなくなっているからであります。したがって、夢洲についても、財界の尻馬に乗って、見通しのない一大物流拠点づくりに汲々とすべきではありません。新島の代替の役割も含めて、浚渫土砂等の処分地としての延命を最大限はかるべきです。合わせて答弁を求めます。

 

 次に、二次破綻の危機に直面しているワールドトレードセンターについてであります。

 平松市長も表明されたように、2004年の特定調停が大きな過誤であったのであります。

他の入居民間家賃が、uあたり2500円程度であるにもかかわらず、市部局等は5110円と倍以上の家賃を市民の税金で負担して、延命させてきたに過ぎないではありませんか。しかも、市の貸付金を出資金に振り替えて減額し、残余の75億円を劣後にした上、銀行の債権に対して、損失補償まで行ったのであります。本当にひどいものでありますが、このような特定調停を結び、これを承認した責任を明らかにすることが先決です。

そうして、今更、外部委員等による検討委員会でもないでしょう。このようなものに逃げ込むのではなく、ただちに、適正家賃に直し、税金の支出を減らすべきです。そうして、市民負担を増やすことのないよう銀行の更なる債権放棄を求めるべきです。答弁を求めます。

 

又、負の遺産の最大のもの、アベノ再開発事業についてであります。

1976年から開始されたアベノ再開発事業もA1−2棟がこの10月、A2棟が来年1月、それぞれ着工ということで、いよいよ大詰めであります。確かに街は一変いたしましたけれども、肝心の従前居住者等は6割方転出いたしました。都合、1820億円もの税金を投入して、尚かつ、2120億円の赤字になる。既に、確定的であります。なぜ、このようなことになったのか。

当局は、バブル経済の責任にして、自らは全く不問にしてきました。しかしながら、バブルがはじける前に分譲した棟も、莫大な赤字を出していることからも、到底、これだけですませることはできません。市長は、情報公開に務めると再々表明されております。であるなら、このアベノ再開発事業、いったい、各棟毎の収支計画があったのか、それがどう齟齬をきたしたのか、又、いつこれ程の赤字になることが判明したのか等々、どこに、誰に責任があるのか、つまびらかにすべきであります。答弁を求めます。

 

さて、これまでのムダな開発にメスを入れて、生活に直結した公共投資を進めることであります。

なかでも、地下鉄8号線の延伸をはかることは、市内東南部の街づくりに欠くことができません。元々、この地下鉄8号線は、井高野−湯里6丁目間、18.6km、沿線住民の足の利便をはかり住みよい街づくりをすすめる一環として導入を決定して、交通事業の設置等に関する条例に盛り込んで、市民に約束してきたものであります。そうして1998年度、井高野、今里間の北半分から工事を進めて、この竣工後、切れ目なく南半分の工事に取りかかることとして、国交省の内諾も得て2006年度中には、着工の手はずになっていたのであります。

したがって、今後、最短で進めても、3年のブランクが生ずることになるのであります。一刻の猶予もできません。何より多くの住民が待望しております。街の活性化につながる事は勿論のこと、環境にも大きく資するものであります。同時に一般会計の負担も3百数十億円ですむのであります。是非とも、前に進めるべきです。答弁を求めます。

 

又、来るべき地震に備えて、その災害対策を抜本的に強化して、安全・安心の街づくりをすすめることであります。

周知のように、南海・東南海地震は、この30年間で50〜70%の確率で起きると言われております。又、上町活断層による直下型地震の起きる確率は比較的低いものの、ひとたび起ころうものなら、その被害は、市内の死者8500人、建物の全半壊27万棟との推定もある程、甚大になると言われております。

こういう中で、震災などに強い街づくりをすすめることは緊急の課題となっていると思います。特に、防潮堤、防潮扉の耐震補強工事は遅々として進んでおりません。直下型対応では、まだ22%の進捗という状況であります。急いで進めるべきです。

又、1981年以前建築の木造家屋等の耐震補強も重要でありますが、現行の耐震補強改修助成は、補助額にしても、改修費の15%、60万円を限度とするなど、極めて不十分であります。ですから、平成18年度は、予算41件に対して、実績31件。平成19年度は、予算35件に対して、この12月末で6件の実績しかありません。市民が是非利用したいと思える程の抜本的な拡充をはかるべきです。同時に、水道配水管の耐震化も、ダクタイル化は、まだ800kmも残っております。現在のように、年60kmというペースでは、抜けない継手への更新も考えれば、とても間尺に合いません。前倒しで推進すべきです。合わせて答弁願います。

 

又、市長は、環境にやさしい持続可能な都市づくりを目指して、特に、ヒートアイランド対策を強化する旨、表明されました。

確かに、大阪の夏の暑さは異常であります。昨年8月の大阪市の平均気温は、全国で最も高い29.9度でありまして、最高気温が35度以上の猛暑日が14日間、最低気温が25度以上の、いわゆる熱帯夜が、実に、25日間もあったのであります。したがって、特に、この熱帯夜をいかに減らしていくか、ここに最大の力点をおいて、対策を強化することが、強く求められているのであります。

ところが、2005年3月に策定した「大阪市ヒートアイランド対策推進計画」では、この肝心の熱帯夜の日数を減らすどころか、向こう15年間は、熱帯夜の増加を食い止めるというものでしかないのであります。これでは、はじめから腰が引けていると言われてもしかたがないのではないでしょうか。

同じく厳しい熱帯夜の続く東京都では、ともかく、熱帯夜の日数を減らす計画となっております。

市長、このヒートアイランド対策計画は、根本から見直して、熱帯夜の日数を減らす目標を掲げて、それに向かっての対策を一つ一つ講じて行く、そういうものにするべきではありませんか。答弁を求めます。

 

そのためにも、これまでのように、都市再生と称して、建築基準法上の規制をとっぱらって、ターミナルなどに大きなビルを林立させるなんてことはやめるべきであります。

特に、梅田北ヤードにおいて、容積率1600%、これまでの倍以上ものボーナスを行って、高くて大きなビルの建設を進めようとしていることは、周辺商店街等への経済面でのマイナスの影響を与えるだけではなくて、防災面、環境面でも、時代の流れに逆行するものであると言わなくてはなりません。

市長、このような都市計画は中止すべきです。答弁を求めます。

 

 第三は、同和行政を完全に終結させることについてであります。 

申し上げるまでもなく、今、あの一民間病院、芦原病院に対する190億円もの補助金支出と130億円の貸付とこげつきが、市民への背任に当たるかどうか、改めて問われております。

大阪第二検察審査会は、この10月23日、「芦原病院だけに助成し続けることに、必要性や緊急性、公益性は何らみいだせず、血税を納める者として理解できない」と指摘した上、「市長らの刑事責任は重く、厳しく非難されるべきである。不起訴処分は納得できない」として、背任罪での「起訴相当」と議決いたしました。市長は、これに対して、どのようにお考えですか。又、これによる市民の損害に対する当事者の償いは余りにも少なすぎると思います。でたらめな補助金支出と貸付金320億円に対して、補填されたのは、わずかに2200万円ではありませんか。旧芦原病院関係者や関前市長等に相応の追加負担を求めるべきです。合わせて答弁を求めます。

 

又、30数年もの長きにわたって、この芦原病院問題、西中島駐車場問題等に見られるような乱脈不公正な同和事業、同和行政が続けられてきた、言わば諸悪の根源が、窓口一本化、すなわち、大阪市同和事業促進協議会、今、大阪市人権協会の専横であります。一切の事業委託、207名もの人件費補償は打ち切り、永年の癒着、悪しき関係に終止符をうつべきです。答弁を求めます。

 

更に、市長は、人権という基準で「同和」施策を行う旨、再三表明してまいりました。本当に、とんでもないことだと思います。2001年度末の地対財特法期限後も、まさに人権の名で特別扱いがまかり通ってきたのではありませんか。そうして逆に差別解消を遅らせてきたのであります。一切の特別扱いをやめ、自由な社会的交流を進めることが部落問題の解決につながるのであります。ただちに、人権という名の同和行政の「終結」を宣言すべきです。答弁を求めます。

 

 最後に、市長には、是非とも、広く市民の声に耳を傾け、それを、市政に生かすよう求めたいと思います。

 市長は、暮れの議会で、「市民と直接対話する場を積極的に設ける」と表明されました。私共、その姿勢は大いに評価するものでありますが、もしそうならば、真っ先に、市民の要望活動を制限する、悪名高い「ガイドライン」は撤廃すべきではありませんか。明確な答弁を求めます。

 

 なお、答弁の如何によっては、再質問をすることを申し上げ、質問といたします。

 

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