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市議団の実績

2005年度予算案ならびに市政運営について

本会議で山中智子議員が関市長に質問

山中智子市会議員

2004年3月4日

私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、2005年度大阪市予算案ならびに市政運営について、関市長に質問いたします。

いま、市民のくらしは、年金生活の方も、働く人たちも、収入は減りつづける、負担は増えつづける。毎日のしんどさと、明日の暮らしの心配に追われています。今ほど、たくさんの市民が、くらし、福祉を守り抜くという自治体本来の役割を果たしてほしいと、大阪市に対して切実に願っている時はありません。

そんななかで、第三セクターの相次ぐ破綻と税金投入、そして職員厚遇問題は、いかにいまの市政が、市民の常識やくらしの実態とかけ離れたものであるかを浮き彫りにし、市民不在の市政の行き着く先を、かつてなくハッキリと示しました。いまこそ、この誤った道とキッパリと決別し、市民のための市政に向けて再出発をするべき時です。

ところが、市長は、都市経営諮問会議なる私的諮問機関をつくり、その口を借りて「公共サービスの後退」「自立できないものは切り捨てる」というあからさまな、「勝ち組・負け組づくりの政策」が、あたかも、大阪市の生き残る道だというとんでもない方向を打ち出しています。

本予算案は、まさにそうした立場で編成されたものになっています。大企業誘致に一社30億円もの補助制度の創設、夢洲計画の推進、梅田北地区開発への着手など、巨大開発を聖域扱いする一方、生活保護世帯のわずかばかりの夏冬の一時金廃止に象徴されるように、市民にはまったく冷たいものとなっています。再出発どころか、この間の失敗の反省を口先だけに終わらせ、性懲りもなく開発優先、市民切り捨ての道をつきすすむことであり、大阪市の将来をいよいよ誤らせるものだと言わざるを得ません。

私たちは、この開発優先・市民不在の流れを断ち切り、自治体本来の姿である、市民のくらし第一、市民が主人公の予算に組み換えることを求めるものです。そこにこそ、大阪に明るさと活気をとりもどす道があると確信し、以下、具体的に質問いたします。 

第一に、くらし、福祉、教育を充実させ、深まるくらしの不安を取り除くことです。

まず、子育て支援についてお伺いします。

核家族化、家庭や地域の子育て力の低下、社会の病理現象からくる犯罪・事件への不安感など、子育てをめぐる環境が大きく変わっています。少子化対策に本気で取り組むなら、子育て支援に人と予算を惜しむべきではなく、「子どもは社会の宝」という立場にしっかりと立ち、行政の支援の谷間に落ちて犠牲になる子は一人もつくらないという姿勢で取り組まなければなりません。

街のあちこちにベビーホテルが増えています。保育所の待機児がいっこうに解消されないなか、入所にもれた人たちが、「110円」とまるで荷物のように子どもを預かるそれらの施設を利用しています。待機児解消のために、保育所の増設をすすめるべきです。

また、きめ細かなニーズにこたえるとして、さまざまな施策が実施されていますが、たとえば、親のパート就労や育児ノイローゼのための一時保育は、保育士の配置が不十分だから、手のかかる0歳児はなかなか受け入れてもらえない、親の緊急入院の時などに預けるショートステイも、施設の定員の空きの範囲だから、定員が一杯なら断らなければならないという実態があります。メニューはあっても、人と予算が伴わなければ、生きたものとはなりません。これらの施策について、十分な職員配置が必要だと考えますが、いかがですか。

また、悲惨な児童虐待事件が相次ぐなか、中央児童相談所は、多数の困難なケースを抱えながら新規の相談や通報にも応じ、昼食をとる時間もない、出産したら働けないというたいへんな事態になっています。虐待を防止し、早期発見と十分なケアを保障するために、ケースワーカーの大幅な増員を行うべきだと考えますがいかがですか。

虐待をうけた子どもをはじめ、家庭で養育できない子どもが生活する養護施設や乳児院を、量・質ともに抜本的に充実させなければなりません。措置の必要があっても何カ月も待たなければならない、市内の施設が満杯で、和歌山などの施設にいかなければならないという実態をどうお考えでしょうか。さらに、設備も職員も30年近く前の基準のままで、家庭らしい生活をとても保障できない最低基準を早急に引き上げるべきです。以上、あわせて答弁を求めます。

いま、子どもが巻き込まれる犯罪・事件が後を絶ちません。

地域が自主的に行っている、「子どもの見守り運動」などの取り組みについて、予算をつけて具体的に支援するとともに、すぐれた実践を広げていく努力を強めるべきではありませんか。

大阪府は寝屋川の小学校で起きた事件を受けて、全小学校に警備員を配置することを決めました。警備員の配置がすべてだとは思いませんが、せめて、学校に訓練を受けた警備員を配置することは、安全確保の力となることははっきりしているではありませんか。ただちに配置するべきだと考えます。あわせて、ご答弁下さい。

また、40年以上にわたって小学生の放課後を守りつづけている学童保育が、運営の危機に瀕していることを知りながら、今度も補助金を1円も上げなかったことは、市長の「子育て支援」がいかに言葉だけであるかの証左です。指導員の身分保障、家賃の支払いに見合う引き上げをするべきだと考えます。答弁を求めます。

つづいて、教育についておたずねします。

いじめや不登校、学力の低下など、子どもと教育をめぐる問題の深刻さが指摘されています。けれども、子どもたちは、困難ななかでも、友達を求め、明るさと優しさを失わず、成長しようとけなげに頑張っています。教育施策はこのような子どもたちすべてに力強い援助の手をさしのべるものでなければなりません。そういう思いで、いくつかおたずねします。

まず、少人数学級についてです。いま、学校に求められていることは、家庭と連携を強めながら、子ども一人ひとりを大切にする教育、どの子もわかるまで教えてくれる教育です。そのためには、一クラスの人数を少なくし、一人ひとりの子どもに目がゆきとどく条件づくりが必要です。本市では、習熟度別授業をすすめていますが、これは、子どもたちに差別と選別をもたらすおそれがあり、その教育効果も疑問です。全国の大きな流れになっている30人学級にこそ足をふみだすべきです。

また、学力のなかでも読解力の低下が著しいことがOECDの調査で明らかになっています。活字離れ、読書離れがその一因であることは否定できません。そんななかで、せっかくある学校図書館が、決まった曜日しか利用できない、子どもたちだけで貸し出しを行っているなど、まるで「本の墓場」のようになっていることを市長はご存じでしょうか。いつでも利用でき、本選びのアドバイスのもと読書の喜びを深められる、そういう図書館にするために、専任の司書を配置するなど、学校図書館の充実に取り組むべきだと思いますが、いかがですか。

次に、中学校給食についてですが、学校給食は、正しい食事のあり方と望ましい食習慣を身につける大切な教育の場です。食器を運び配膳し、みんなで食事の準備をする連帯感や、思いやり、譲り合いの心が育ちます。嫌いな物も食べられる、温かいものは温かく食べられる、学校給食は成長期の子どもにとって不可欠のものです。だからこそ、学校給食法は、「実施に努めなければならない」とし、全国の公立中学校の77%ですでに実施されているのです。体も脳も急激な発達を遂げる中学生の時期の給食の実施は待ったなしの課題だと考えます。以上、あわせてご答弁ください。

次に、高齢者施策について伺います。

 いま、年金は下がるのに、医療費の値上げ、介護保険料などの負担増、老年者控除の廃止による税金の値上げなど、まさに「高齢者受難の時代」を迎えました。「年寄りは死ねというのですか」という怒りと嘆きが渦巻いています。長年苦労してこられた方たちに、こんな思いをさせないために、市として、精一杯の努力をしなければなりません。この立場でお聞きします。

 まず介護保険についてですが、特別養護老人ホームの待機者が2,600 名を超えて、なお増えつづける、グループホームが足りず認知症の方の行き場所がないなど、施設整備への願いは切実です。施設整備計画を見直し、実態に見合った施設づくりをすすめるべきです。

 在宅の方が、利用料が高くて、必要な介護サービスをあきらめざるを得ない状況は絶対に放置できません。保険料と合わせて、利用料の減免制度をつくるよう国に強く求めるべきではありませんか。当面、市独自の保険料の減免制度を拡充するとともに、利用料の減免制度をつくり、安心できる介護保険にするべきだと考えます。

 さらに、政府が今国会に提出した介護保険の改定案には、軽度の人の介護サービスからの締め出しや、施設入所者の平均年間40万円もの大幅な負担増がもりこまれています。今でさえ深刻なのに、こんなことになれば、在宅でも施設でも、高齢者は生きられないという事態を招きます。市長、市民を守る自治体の長として、こんな改悪にはきっぱりと反対するべきではありませんか。また、もし、実施されたら、市独自に負担増を軽減する手だてをとるべきではありませんか。あわせてお答え下さい。

 老年者控除の廃止など税法の改定が、高齢者を直撃しようとしています。たとえば、市営住宅家賃の福祉減免を受けている人への影響は、6000円の家賃の人が一挙に3万円台へとはね上がるケースもあるなど、住宅局の試算では、30%の人が値上げになるとされています。福祉減免があるからこそ、なんとかやっている人たちのくらしが、立ち行かなくなることは明らかです。自治体の裁量でできる減免制度を改善し、住み続けられる家賃とするべきです。答弁を求めます。

次に、高齢者や乳幼児などの福祉医療助成制度についておたずねします。

 昨年11月に福祉医療制度が改悪されて以降、大阪府保険医協会が行ったアンケートでは、約半数が「軽い時には受診を我慢する」、30%以上が「受診回数を減らす」と答えておられます。寄せられている声をいくつかご紹介いたしますと、「本当に生活がやっとの者にとっては、切実な問題です」「2人の子どもが風邪を引き、小児科と耳鼻科へ。かかりつけの皮膚科もいかなければならず、6000円の負担。お金が無い時ほど風邪をひいたりするので、どうしたらよいか悩みます」「医療費がかかるようになってから、子どもを受診させることをためらってしまい、その結果、症状を悪くさせてしまいました」などなど、命や健康にかかわる受診抑制や、家計への重大な負担が示されています。

市長、この声にこたえ、福祉の温かい手を必要としている市民を泣かせるような福祉医療制度の改悪は撤回し、制度を元に戻すべきではありませんか。答弁を求めます。 

さて、高すぎると批判の強い国民健康保険料について伺います。

今、国保加入者の多くは「とても払えない」と悲鳴をあげておられます。そして、4軒に1軒が保険料滞納世帯となっています。来年度は、6年ぶりに保険料を値上げせず、据え置くとしていますが、40歳から64歳の方にとっては、国保料と一緒に払う介護保険料が16.7%も引き上げられ、実際上、値上げと同じことです。

ところが、予算案では、一般会計から国民健康保険事業会計への繰り入れを11億円も減らしています。この際、繰り入れを増やし、保険料を引き下げるべきではありませんか。ご答弁下さい。

次に、障害者への支援についてお聞きします。

 政府は、障害者が福祉サービスを利用するさい、1割負担を求めることなどを盛り込んだ「障害者自立支援法案」を今国会に提出しました。このような制度改悪がおこなわれれば「介護の必要よりもふところ具合で介護をうける」事態が障害者の分野にも拡大される事は明らかです。あらたな負担増とサービスの抑制となる応益負担制度はやめるよう、国に対して求めるべきであると考えますが、答弁をお願いします。

 つづいて、生活保護についてです。

 言うまでもなく、生活保護制度は、どんなに頑張っても生計を維持することのできなくなった人たちの最後の命綱です。すがるような思いで相談に行った人たちに、あれこれと無理難題をいって、申請用紙も渡さず追い返したり、保護を受けている人に対して、自立のめどがたっていないのに、一方的な打ち切りを行うなどということは決してあってはなりません。法に基づいて、必要とする人には、保護をきちんと適用することは、当然の責任ではありませんか。

  また、生活保護所帯への一時金廃止はいったいどういうことでしょう。一世帯、わずか夏に3900円、冬に4200円というこの一時金で、「子どもが身体検査の時に恥をかかないように、下着を新調してきた」「寝たきりで食欲のない夫に、せめて好物の白身の魚を買ってあげた」、このささやかな望みを、なぜ摘み取るのですか。3億円で継続できる一時金は、廃止するべきではありません。あわせてご答弁下さい。

この問題の最後に、市営交通敬老パス、上下水道料金福祉措置など、財政局が提案している市民サービスの切り下げ計画について伺います。これらは、どれをとっても市民生活を向上させ、社会的弱者のくらしを支えつづけている制度であり、切り下げるなど、とんでもないことです。これにたいしては、敬老パスの有料化に反対する署名が短期間に10万近く集まったことに示されるように、市民の大きな怒りが起きました。市長は市民の怒りの前に、これらの大部分について、来年度は現行どおりとしたものの、引き続き改悪を検討するという姿勢を変えていません。市長、これらの市民サービス切り下げはやめるべきです。ご答弁ください。

 

第二に、雇用確保と中小企業への支援、街づくりについて質問します。

まず、雇用確保についてですが、市立高校卒業予定者の就職を希望する生徒のうち、4人に1人が、12月末になっても就職先が決まらないなど、大阪市における雇用情勢はなおたいへん厳しい状況にあります。雇用の確保と拡大は、本市にとって重要な課題です。

雇用を増やすためにも、公共事業の中身を生活密着型のものに切り替えるべきではありませんか。いま、福祉や教育の現場は人手が足りず、体や心を病む人が増えています。これらの職員を大幅に増やすべきではありませんか。また、若者が安定した職につきにくい状況が続けば、社会にさまざまなゆがみが生じます。新卒者を採用した市内の企業に助成する制度をつくるなど、若者の雇用を増やす努力をするべきではありませんか。さらに、空前の利益をあげながら雇用を減らし続ける大企業に対して、市民の雇用を守るべき市長として、雇用拡大を働きかけるべきではありませんか。以上、あわせて答弁を求めます。 

次に、中小企業対策です。大阪経済の担い手である中小企業は、市内の事業所に占める割合は99.%、従業員数では74%を占めていますが、長期不況のもとで、深刻な状況におかれていることは周知の通りです。ところが大阪市の「新生おおさか重点プラン」は「企業誘致に対する積極的な姿勢をアピールして、市内への企業立地を促進することや、企業誘致支援の拡充が重要である」として、予算案では、企業誘致に一社最高30億円もの助成を計上しました。今必要なのはこのような大企業優遇策ではなく、大阪経済全体の底上げと活性化のために、現に苦況に陥っている中小企業の実情に目を向け、声を聞き、その要求にしっかりとこたえていくことではないでしょうか。この立場から、今、焦点となっている問題についておたずねします。

 それは、市内の商店街、市場をますます寂れさせている大型店出店問題についてです。大店立地法など「町づくり3法」が施行されてから7年をむかえ、今日すでに市内では、小売業売り場面積に占める大規模小売り店舗の面積は50%を超えるところまでになり、さらに増え続けています。大型店の出店は、町の核になってきた商店街を崩壊させ、それがコミュニティの衰退、伝統・文化の受け継ぎの困難をもたらし、治安悪化や青少年非行の要因にもなるなど、深刻な影響を与えており、いま一刻も早い対策が必要となっています。私は、今全国で声が上がっている「町づくり3法」の抜本的見直しによる大型店舗出店の規制を、政府に求めるべきだと考えます。この点、市長はどのようにお考えか伺います。 

 また、大正区鶴浜に出店計画しているアークランドサカモトへの土地売却についてです。港湾局は、埋め立て地10ヘクタールを同社に売却し、売場面積47千u、3300台もの駐車場を持つ超大型商業施設を誘致するとしています。これにたいし、大正区商店会連盟や大阪市小売市場連合会など9団体から、4回も計画の撤回を求める陳情・請願が出され、大阪市商店街総連盟からも「計画の凍結と再検討」を求める要望書が提出されています。関係者がこぞって反対しているこの鶴浜の土地売却は撤回するべきです。

 中小企業対策の二つ目は、ものづくり支援についてです。

大阪のものづくり産業の特徴は、中小企業がその中心を担いながら、なんでも作れる多種多様な製造業が集積し、卸機能とのコンビネーションを形づくっていることです。この中小製造業が、産業空洞化のなか、本市が行った訪問調査でも約3割の経営者が「後継者もなく廃業を検討している」と答えるなど、厳しい実態におかれています。油と鉄粉にまみれて働く人たちを具体的に支援するために、個人では購入できない機器の共同利用など、経営と技術の面で支援する、物づくり支援センターを、産業集積地ごとにつくることを求めます。ご答弁ください。

次に、住宅政策について伺います。

 昨年7月の市営住宅募集では、全体の倍率は30倍にのぼり、なかでも一般世帯むけで、北区扇町住宅の622 倍、単身者向けで、城東区今福南住宅の636 倍、まさに、宝クジにあたるより難しいという状態が続いています。それほど、市営住宅は足りないのです。にもかかわらず、大阪市は、土地を買ってまで市営住宅をつくれないと、建て替えしかしてきませんでした。しかも、本予算案では、住宅建設予算を、50億円も減らすとともに、あろうことか、また、建て替え用地を民間に売却しようとしています。こんなにも、市営住宅への願いが強い時です。予算の削減や、民間への売却をやめ、市営住宅を増やすべきではありませんか。

 また、多くの市民が住む分譲マンションへの支援も切実です。戸建て住宅との間で明らかに不公平となっている「水道メーター」の取り替えをはじめ、分譲マンションへの支援を強めるべきだと考えます。あわせてお答え下さい。

次に、震災対策についてです。

 南海、東南海地震の確率が、30年以内に50%から60%だと予測され、震災などに強い街づくりをすすめることは、緊急を要します。

 そこでお伺いします。第1に、津波などへの備えです。最も問われることは、防潮扉・水門が、津波が来るといわれる2時間以内に閉めきれるかどうかです。ほんとうに閉まるのか、湾岸地域の方の危惧するところです。そのためにも、防潮堤に亀裂や歪みが生じないよう耐震強化工事がすすめられていますが、今のままでは10年以上かかるといわれています。スピードアップが必要です。

2に、公園などのオープンスペースの確保です。市民一人当たりの公園面積は、3.5uで、政令市中最低です。公園用地として取得しているのに、放置している91カ所、31haを一刻も早く整備するなど、せめて目標の市民一人当たり7uの公園づくりを急がなければなりません。このことは、ヒートアイランド対策にもつながると考えます。

3は、ライフライン、とりわけ必要性の高い水道の耐震強化についてです。地震のもとでも水道管の継ぎ手の抜けないダクタイル鋳鉄管などへのとりかえが行われていますが、今のペースでは、これまた、18年以上かかります。抜本的な改善が必要です。

4は、木造家屋の耐震補強です。いまある、民間木造家屋の耐震補強工事に対する助成は、対象範囲がごく一部に限られているうえに、補助率も工事費の15.8%と全く不十分です。対象を市内全域に広げるとともに、補助率を大幅に引き上げるべきです。以上あわせてお答え下さい。

 

第三は、くらし、福祉を守るためにも、破綻三セク会社の支援や大型開発などのむだを抜本的に見直すことです。

まず、現在進められているシティドームとクリスタ長堀の特定調停です。

ドームについては、会社がドーム施設を100億円とか200億円とかで大阪市に買取りを求めるという再建策を出しています。クリスタ長堀の会社再建策は、大阪市に新たに15億円の追加出資を求めるとともに、大赤字の道路公社にたいして地下駐車場を47億円で買取ることを求めると言うものですが、これは結局、道路公社の債務保証をしていることから、大阪市が買い取るのと同じことです。したがって、ドームとクリスタ長堀を合わせれば、200億円から300億円にもなります。こんな新たな公金投入はするべきではありません。 

阿倍野再開発についてですが、予算案では、再開発事業の借金返済のために48億円もの市民の税金が投入されようとしています。これは、昨年明らかになった、事業全体で2100億円もの収支不足を、これからいよいよ市民の税金で穴埋めしていこうというものですが、なぜ、こんなに赤字が膨らんだのか、まともな説明もないままに、こんなやり方は断じて認められません。市長、巨額の赤字はなぜ生まれたのか、きちんと説明をするべきです。そして、責任は誰にあり、どう責任をとるのですか。明確にお答え下さい。 

 次に、北ヤード開発についてです。

梅田北地区再開発のために、遮二無二、貨物駅を移転しようとしていますが、移転先とされる吹田でも百済でも、周辺住民の皆さんは、猛反対の声を上げておられます。関連する淀川・東淀川や、東住吉・生野・平野の幹線道路周辺は、今でも大気汚染や騒音・振動が環境基準をオーバーしていて、貨物駅がきて、大量のトラックが出入りするようになれば、どんなにひどいことになるか明らかだからです。

 市長、環境と市民の健康を守るために、この無謀な移転の中止を、支援機構に求めることこそ、あなたのなさるべきことではありませんか。

 それなのに、市長は、予算案に、土地区画整理事業やJR東海道線支線の地下化等の検討調査など、「大阪北地区の整備推進」のために、11900万円を計上しています。これまでの巨大開発の失敗にこりず、また新たな大型開発にのめりこむ、こんな公金投入は絶対に許されません。北ヤード開発は中止するべきではありませんか。あわせてご答弁下さい。

次に、夢洲開発についてお聞きします。

 まず、総額200億円の夢洲C12岸壁の整備計画です。これまで港湾局は、夢洲の三つの埠頭のうち、C10岸壁は、250億円もかけて整備したものの、いまだに、南港から移ってきた週3便が就航しているだけで、採算どころの話ではありません。また、C11はエバグリーン社の専用埠頭として整備したものの、C12は名乗りをあげる船会社がなくて、長い間、手つかずの状況だったのです。それが、今回、岸壁延長1000メートルが条件のスーパー中枢港湾に指定されたことから、息をふきかえしたのです。しかし、整備ずみの二つの岸壁もがらがらではありませんか。三つの岸壁を同時使用する見込みなどまったくありません。

 また、確かにここ12年、中国はじめアジア向の外貿コンテナ貨物は増えていますが、比較的小型の船舶であり、南港コンテナ埠頭で十分対応ができるのです。むだなC12は着工するべきではありません。

 また、夢洲の街づくりの見通しがまったくないにもかかわらず、土地造成に10億円、夢洲トンネルに国の負担あわせ112億円、将来ともに必要性のない地下鉄インフラ建設に65億円が計上されています。市長、財政非常事態という時に、これほどのムダがあるでしょうか。キッパリと中止すべきです。あわせて答弁を求めます。 

 次に、関西国際空港に対する支援についてです。

 関西国際空港は、現在使用している1本の滑走路も、16万回の離発着能力に対して、2000年度の124000回をピークに、2003年度は10万回と減り続け、今後も中部国際空港、神戸空港の開港などにより、需要は減ることはあっても、増える見込みはまったくありません。第2期工事は必要ないことははっきりしています。ところが、大阪市は、来年度も第2期工事に対する出資・貸し付け等237000万円を計上するとともに、新たに集客・利用促進事業として、1800万円の支援を行おうとしています。空港の利用者を増やすために、市民の税金を使うなど、とんでもない話です。不要・不急の第2期工事については見直すよう進言するべきです。また、このような税金投入は中止するべきです。あわせてご答弁下さい。

 

第四に、職員厚遇問題と、市長の政治姿勢についてお聞きします

まず職員厚遇問題です。15年前の公金詐取・飲み食い事件や、破綻三セクへの公金投入と軌を一にする問題であり、市民には次々と痛みをおしつけながら、影でこんな無駄遣いがまかり通っていたのかと、怒りと不信が広範な市民に広がっています。

職員厚遇は、大阪市と市労連との一時金交渉のなかで、市民に公表できない高い妥結額を隠すために、プラスアルファ分を福利厚生費や超勤手当てなどに回したことから生じました。条例にもせず、市民や議会に隠して、こんなことをしてきた大阪市の責任は重大です。また、こうした問題の背景に、歴代市長とオール与党・市労連、三者の癒着があることは言うまでもありません。

わが党議員団は、昨年1228日、徹底究明と全容の公表、不要・不当な手当てなどの廃止、不正なカラ残業は返還させるとともに、再発防止のシステムをつくるように申し入れを行いました。今回提案されている職員厚遇の見直しは、ヤミ手当の廃止などであり、当然だと考えるものです。

問題は、二度とこんなことが起きない保障をどうつくるかですが、今示されている方向は、市民の納得できるものではないと言わざるをえません。

第一に、カラ残業をなくすためには、超勤の実態にあった予算を措置すると同時に、なによりも、職員一人ひとりの残業を、管理者がきちんと記録し、管理する体制をつくることが必要ですが、その具体的なシステムがまったく不十分ではないですか。

第二に、今回の問題は、市民にたいして都合の悪いことは隠ぺいするという体質から生まれたにもかかわらず、今回の職員厚遇にかかわって市民が情報公開を求めても、黒塗りのものしか開示しないという態度を、今なお取りつづけています。職員の勤務条件はもとより、市政にかかわるすべての情報を公開すべきではありませんか。

第三に、今回新たに立ち上げた福利厚生等改革委員会に、市民の代表が入っていないことです。公金詐取事件の時につくられた市政刷新委員会には、議会の各派代表も参加しました。市当局と労働組合がなれあってつくり出した職員厚遇を改革するための委員会であれば、当然、市民や議会各派代表も参加した委員会にするべきではありませんか。あわせて、答弁を求めます。

この問題の最後に、一連の不祥事の責任について伺います。職員厚遇についても、カラ残業についても、それをつくり出してきたのは、すべて市長をはじめとした管理者トップであることは明らかです。98年の「5時間超勤裁判」の和解で、当時の市長は「今後、不適切、不透明な給与、手当ての支給が行われないよう、地方自治法、地方公務員法を遵守する」という誓約までしたにもかかわらず、これが守られてこなかったのです。市長、みずからの責任を明らかにするべきではありませんか。

また、この際、議員の優遇についても改めることが求められています。

費用弁償については、議会に属することですので、あらためて、わが党は提案をいたしますが、議員や元議員に対するバス・地下鉄の無料パスについては、市長にその改廃の権限があります。

いずれも、特権的なものであり、市民の間から強い批判が寄せられています。きっぱりと廃止するべきではありませんか。答弁を求めます。

次に、同和問題です。

20023月をもって、同和の法は終結しているにもかかわらず、一般施策の名で、いまだに年間130億円もの不公正・乱脈な同和行政がおこなわれています。これほどむだな予算執行はありません。ますます同和問題の解決が遅れるではありませんか。きっぱりと特別対策はやめるべきです。以下、こういう立場で具体にお聞きします。

今回も、一民間病院である芦原病院への補助金79300万円が計上されています。とても市民の理解をえられるものではありません。これまでにつぎこまれた補助金は合計1772600万円、貸付金残高は1305680万円にのぼります。このような支援はただちにやめ、貸付金については返済を求めていくべきです。

また、事業目的もあいまいなまま買収がすすめられた同和事業の未利用地66,690uについてです。解同は未利用地活用についての自らの権益の確保をかかげており、これが、未利用地の活用を妨げています。このような特権を排して、ただちに売却処分するなど、明確な方針を示すべきです。

また、人権文化センター・青少年会館などの人員配置も過剰なままで、浪速区の人権文化センターには20人以上もの職員がいまだに配置されています。ですから、解同の役員をしている職員が業務に専念していないという訴えが次々と寄せられているのです。きっぱりとただすべきです。また、解同の支部事務所がいまだに人権文化センター内におかれています。自由な社会的交流をさまたげるものにほかなりません。ただちに退去を求めるべきです。あわせて答弁を求めます。 

最後に、平和の問題についてお聞きします。

 今年は、戦後60年、被爆60年の節目の年です。数千万の人々の尊い命を奪った侵略戦争の反省のうえに立ち、二度と戦争はしないと誓った憲法9条は、日本だけでなく、いまや、21世紀を平和な世界にするうえで、かけがえのない羅針盤となっています。

ところが、この9条を敵視するアメリカ政府の圧力が強まるもとで、小泉首相は新憲法の制定を明言し、自民、公明、民主の各党も憲法の改定をかかげるに至っています。また、政府は昨年末、自衛隊の中心任務を海外活動にすえる「新防衛大綱」を決定し、イラクへの自衛隊派兵にも固執しています。260万市民の命と安全に責任をもつ市長として、憲法改悪にきっぱりと反対すべきです。答弁を求めます。

 なお、答弁の如何によっては再度質問することを申し上げ、質問を終わります。

 

<再質問>

第一は、職員厚遇問題です。

カラ残業の再発を防止するためには、何よりも一人一人の職員の残業について、管理者が、記録し管理するというシステムづくりが欠かせません。厚生労働省も二回にわたって、始業や終業時刻の確認、労働時間の記録に関する書類の保存など、タイムレコーダーなどを例にあげながら、使用者が講ずる手だてを示しているのはご存知のはずです。それぞれの労働者が、何時に職場に来て、何時に帰ったかがわかるようになっていない職場はありません。

カラ残業をなくすために、具体的に、残業などの労働時間を記録し、管理するシステムをつくらなければ、市民の信頼など取り戻すことはできないと思います。

もう一つは、市長の責任の問題です。一番反省しなければならないのは、給与等勤務条件は議会にはかり、条例で定めなければならないという地方公務員法に定められた規定、遵守しなければならない法を踏みにじってきたことではないですか。ヤミでこういう支給をつづけてきた責任は、あなたをはじめ、歴代市長にあるのではないですか。明確にお答えください。

第二は、子どもの安全対策についてです。このことは、ぜひ市長にお答えいただきたいと思います。地域のご高齢の方が、登校にあわせて散歩に出かけ、校門前で登校が終わるまで見守っているという姿も見られます。それほど、みんな心配しておられます。

大阪市は、大阪府との整合性を理由に、福祉医療制度も改悪、市立高校の授業料も全国一に引き上げました。ところが、大阪府が府下のすべての小学校に警備員を配置すると決めたのに、大阪市だけがしないのは許せません。子どもの命と安全を守るのは、市長、あなたの責任であり、権限です。その責任のもとに、せめて、大阪府なみに警備員を配置する決断を下すべきです。答弁を求めます。

 第三は、少人数学級についてです。全国で大きな流れになっている少人数学級の実現をという願いに対して、特定の学年・教科での習熟度別授業を、全小中学校に広げていくという答弁でした。「学ぶ意欲を高め、理解を深める」といわれますが、本市で実際にこれがおこなわれている学校の例でも、習熟度別授業というのは、そんなバラ色のものとは思えません。保護者が納得するまで説明し、どの単元を習熟度にするのかを決め、習熟度に分けるためのテストをつくり、成績で分けたのではなく子どもが自分で選んだのだと納得させる決め方をつくり、子どもに説明し、希望を聞き、人数を調整し、学年の進度をあわせ、担任の先生と習熟度の臨時講師が日々進捗状況を確認するなど、途方もない時間と労力を必要とします。休憩時間、放課後を費やしてもまだ余りある作業です。しかも、それを、どんな大規模校でも、たった一人の臨時講師を配置するだけでこなせというというのが今の方向です。

 それならば、子どもとゆったりとすごして、子どもの素直な声や悩みを聞ける環境をつくる方がよほどいいのではありませんか。

 さらに、どんなに意をはらっても、到達によってクラスが決まることに変わりがなく、子どもたちに劣等感や優越感をいだかせることは否定できません。なぜ、これだけの課題や矛盾があるのに、習熟度別授業に固執するのですか。

 しかも、習熟度を実施しているドイツやスイスなどでは、学力低下のショックを受けているように、教育効果については、疑わしいとか、かえってマイナスだという研究もあり、世界の流れは能力別はやめていこうという方向です。

 いま、日本の教育は、総合学習とか学習指導要領の改定とか、ゆとり教育とか、めまぐるしく教育制度が変わり、早くも、文部科学大臣が、総合学習は見直さねばといいだすなど、朝令暮改です。問題を多くはらんでいる習熟度別授業も、やはりまちがいだったという日が来るかもしれません。

 それよりは、世界の常識であり、山形県では不登校が減った、発言が増えた、欠席が減った、おちついてきたなど、30人学級にしたところで、いきいきとした実践が報告されている少人数学級に足を踏み出すべきです。

 また、40人学級を基本としているために、40人のクラスもあれば20人そこそこのクラスもある。これほどの差別はありません。30人を基本にすれば、この差はずっと縮まります。ひどい格差をなくすためにも、少人数学級への努力は待ったなしです。ご答弁ください。

 第四に、中学校給食の問題です。

 弁当箱一つの中に、栄養のゆきとどいた食事は作れません。弁当内容を調べたアンケートでは、野菜なしが38%、野菜1種がやはり38%、副食の大半は揚げ物が多くなっています。真夏の暑さのなか、なまぬるくなった揚げ物中心のお弁当を、冬は冬で冷たく冷え切ったお弁当を、いつまで中学生に食べさせるのですか。

 総合的に議論していくと答弁されましたが、いつまで議論をするのか、どんな議論をしているのか、はっきりと答えてください。

 しかも、旧同和推進校では中学校給食は実施されているではありませんか。それなのに、これを広げていかないのは、差別だと言われてもしかたがありません。答弁を求めます。

 以上、再質問といたします。