正蓮寺川のPCB汚染ヘドロは、新しい「ダイオキシン
類の底質環境基準」に基づく詳細調査をやり直せ
  
         瀬戸議員が市議会建設港湾委員会で質
 六月二六日に開かれた大阪市議会建設港湾委員会で、日本共産党の瀬戸一正市会議員は此花区の正蓮寺川で重大なダイオキシン類汚染ヘドロがずさんに処理されようとしている問題を取り上げて質疑しました。
 環境省の中央環境審議会水環境部会は六月二十四日、これまで決めていなかった「河川や海などの水底の物質(底質)のダイオキシン類」の環境基準(一グラムあたり一五〇ピコグラム。ピコグラムは一兆分の一グラム)を決めて環境大臣に答申しました。環境省はこれを七月か八月にも告示しようとしています。
 ところが正蓮寺川のダイオキシン類汚染ヘドロは、PCB汚染ヘドロとしては四九六検体も調べてPCBの環境基準(一キログラムあたり一〇ミリグラム)を越える範囲を特定する作業は行われたものの、ダイオキシン類汚染についてはたったの二二検体しか調べずに汚染ヘドロを封じ込めようとしています。
 瀬戸議員は「たったの二二検体でダイオキシン類汚染の広がりは特定できない。水環境部会の答申案では対策をするためには汚染の範囲を特定する詳細調査を行うことを求めているのではないか」と質疑、都市環境局の色摩環境情報課長は「答申案ではそうなっています」と答弁。瀬戸議員は「日本人のダイオキシン類摂取の七五%は魚介類からだ。その魚介類のダイオキシン類汚染に大きな影響を与える底質の環境基準が新たにできたのにこれを無視することは許されない。大阪市として正蓮寺川河川管理者の大阪府に対して、新たなダイオキシン類の底質ダイオキシン類汚染環境基準がでた以上、汚染ヘドロ処理工事はいったん中止をして詳細調査をやり直すよう求めるべきだ。さらに国が環境基準策定の次に処理指針を決めることを求め、それを待って対策を決めるべきだ」と主張しました。