大阪市の屋外広告物条例「改正」案
言論・表現の自由を規制 谷下議員が撤回要求
(しんぶん赤旗 2002年3月19日)
 大阪市議会建設港湾委員会で18日、日本共産党の谷下浩一郎議員は、大阪市が3月市議会に提案し、成立をねらっている「大阪市屋外広告物条例の一部を改正する条例案」の撤回を強く求めました。
 谷下議員は、現行の条例は、市民の言論の自由、表現の自由を守る観点から、営利広告物と区別して市民、労働組合、市民団体等の政治活動などについてのポスターなどは、電柱やガードレールに掲示することを禁止していないと強調しました。
 その上で、今回の「改正」案は、市民の言論、表現の自由を守るという観点がなくなり、規制の対象にしていると批判しました。
 「大阪市屋外広告物審議会」答申で、「政治活動等の広告物については表現の自由、政治活動の自由尊重の趣旨から一律に商業広告物と同様に取り扱うことは適切でない」と述べていることを紹介し、過去の「改正」のなかでも政治活動等の非営利広告物の電柱等への掲示を原則認めてきたと強調。政治活動を規制すべきでないと批判しました。
 市当局は、「道路上の必要最小限の規制でる」と答えました。
 谷下議員は、美観上の配慮や交差点の張リ出しなど一定の配慮は必要であるとしても、商業ビと非営利のビラ、ポスターを同列に論じることはできないと強調。市民の表現と言論の自由を制することの「改正」案は、撤回すべきだと強く求めました。