高層マンション建設請願
紹介の自公民各派発言せず 継続審議扱い
共産党は採択主張
 大阪市会計画消防委員会が2月26日開かれ、日本共産党のいなもり豊議員は城東区の「野江駅前高層分譲マンション新築工事反対に関する請願書」の採択を求めて質疑しました。
 請願は、計画中の15階建て高層分譲マンションが建設されれば、野江幼稚園の運動場や保育室が日影となり、子供の身体発達に悪影響をもたらすので、計画者を説得し日照確保をできるよう求めているものです。
 日本共産党は紹介議員になっていませんでしたが、請願の採択を主張。一方、自民、民主民友、公明など与党各会派は、紹介議員に名を連ねながら発言せず、多数で継続審議扱いとしました。
 稲森議員は、今回の高層分譲マンション建設によって、冬至日においては午前9時から11時まで日影となり、子供たちの健全育成に明らかに悪影響を及ぼすことは明らかなので、緊急に市として説得要請をおこなうべきだとのべました。
 大阪市の「なにわっ子すくすくプラン」や「総合計画21推進のための新指針」では、「明日を担う子どもたちがすこやかに成長するまちとすることが重要です。そのため、子どもを安心して生み育てられる環境や子どもの健全育成環境を整える」など子育て環境整備、充実がもりこまれています。
 名古屋市や仙台市などは、教育施設の日影について事前協議や周辺住民への影響など中高層物の建築にかかる紛争調整に関する条例や指導要綱などで明確にし、市民の環境を守っています。
 稲森議員は、大阪市が許可した総合設計制度により、空地を設け過密化は緩和されるが、2割増しの容積率363%の建築となり周辺地域の一層深刻な日照権侵害をもたらす結果となった。さらに、罰則規定のない他都市の条例は効果がないという態度は、自らの職務否定で、子供の日照権を奪う手助けをするものであると厳しく批判しました。
 磯村隆文市長は日照時間の限定、幼稚園の考えもわかるとしながら、「法の枠内であるが円満解決できるよう指導していきたい」と冷たい答弁。
 
議会 日時 付託委員会 請願・陳情名 質問者 各会派の態度
共産 自民 公明 民民 無所属
2月市会 2/26
計消 野江駅前高層分譲マンション新築工事反対に関する請願書 稲森

○…採 択  △…継 続  ×…不採択  ▲…一時不再議  ■…審査不要 −…予算関連案件
共産…日本共産党  自民…自由民主党  公明…公明党   民民…民主・民友大阪市会議員団 無所属
財総…財政総務委員会  文経…文教経済委員会  民保…民生保健委員
計消…計画消防委員会  建港…建設港湾委員会  交水…交通水道委員会