火災予防条例改定案を批判
関根議員  危険物の規制緩和も
(2001年12月14日)
 大阪市会計画消防常任委員会が14日開催され、「大阪市火災予防条例の一部改訂案」について日本共産党の関根信次議員は「市民生活の安全を脅かすものだ」とその危険性を厳しく指摘しました。
 条例改定は国会で消防法が改定されたことに伴うものですが、その改定の内容はヒドロキシルアミン(バケツ一杯で数百人を致死させる)などを危険物に新規指定したものの、今まで危険物と指定されていたものを「引火点250度以上のものは危険物からはずして」指定可燃物にするとしています。
 第4石油(潤滑油など)と動植物油類は危険物とされず、その取り扱いや貯蔵は許可制から届出性となります。これまで必要とされた貯蔵所の保安空地は不要とされ、貯蔵所からの保安距離(例えば住宅で10メートル、学校病院から30メートルなど)確保も不要とされることになります。さらに第4石油などを運搬するタンクローリーには今までは検査済証や点検記録の備え付けが条件とされ、危険物取扱者の同乗が義務化されていましたが、このような規制がすべて撤廃されることになります。
 小泉政権が経団連など財界の意向を受けて進めている規制緩和の一つであり、国民市民の安全を軽視する典型的な例です。
 関根議員は「政府は一旦燃え始めると消火が困難だと分かっていながら危険物指定をはずした。しかも届出制になれば潤滑油などの貯蔵タンクが学校や病院のすぐそばに突然現れる心配がある。安心・安全の市民生活に逆行するような法と条例の改定だと言わねばならない」と厳しく指摘しました。